角川新書<br> 巨龍の苦闘―中国、GDP世界一位の幻想

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角川新書
巨龍の苦闘―中国、GDP世界一位の幻想

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  • サイズ 新書判/ページ数 256p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784041027486
  • NDC分類 312.22
  • Cコード C0236

出版社内容情報

「中国の高成長は続き、GDPで世界1になる」。この"幻想”によって、経済も安全保障も環境が攪乱されてきた!!今、中国は崖っぷちに立っている。その危機感で習近平は改革を始めているのだ。最も現実的な中国論

内容説明

「中国の高成長は続き、GDPで世界一位になる」。この“幻想”によって、経済も安全保障も環境が撹乱されてきた!!幻想に踊らされる状態から早く脱却するには、実態を冷静に見ることだ。今、中国共産党の統治は崖っぷちに立っている。その危機感で習近平は改革を始めているのだ。最も怜悧で実用的な中国経済・社会論!!

目次

序章 危機感に支えられた政権
第1章 危機感を共有する人々―中国共産党は巨大な「振り子」である
第2章 投資・信用バブルの終焉―「高成長持続」幻想は崩壊した
第3章 「新常態」(ニューノーマル)の本質―ポストバブル期が始まる
第4章 三中全会の経済改革―新しい成長エンジンを育成する
第5章 経済のシナリオ分析―短期・中期・長期で分析する
第6章 「国家ガバナンス改革」の本質―統治の制度が行き詰まった
第7章 「核心利益」から「周辺外交」へ―習近平の外交政策を読み解く
第8章 外交シミュレーション―外交・安保屋さんの四象限分析を解く
第9章 「安倍・習近平」の日中関係―思い込みを「ご破算」にしてみる
終章 これからの日中関係

著者等紹介

津上俊哉[ツガミトシヤ]
現代中国研究家、津上工作室代表。1957年生まれ。80年東京大学卒業後、通商産業省に入省、96年在中国日本大使館経済部参事官、2000年通商政策局北東アジア課長、経済産業研究所上席研究員を歴任後退官、04年から東亜キャピタル(株)社長、12年2月から現職。中国経済の専門家として知られる。著書に『中国台頭』(日本経済新聞社・サントリー学芸賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

shincha

9
習近平は、現状の共産党では中国を維持し得ないという危機感のもと改革を断行している。西側の三権分立に近い制度や腐敗の根絶、国民の権利侵害、環境破壊などへの対応。そのために、自らに権力を集中させ、ライバルを粛正し、腐敗根絶に見せかけ国民の溜飲を下げさせている。全ては共産党を維持する為。彼は旧ソ連のゴルバチョフの様にはなれないか…中国人の友人も何人かいるが、習近平のことは、あまり悪く言わない。世界からは、ウィグル、チベット、内モンゴル問題についても厳しい目が向けられている。恐ろしい国であることは間違いない。2019/12/28

Meistersinger

3
リーマン・ショックの後遺症はやはり大きく、「中国が米国を抜きGDP世界一位に」はなさそう。そうした不安状態を建て直すために習近平は最強の国家主席となり左右のバランスをとりながらソフトランディングを目指す(中国崩壊の可能性はあまりない)。諸外国としては中国の実像を観察しつつ宥め賺しで時間をかけて関与していくのが吉と。2015/06/26

A.Sakurai

2
経済面から見た客観的な中国論,というところ.私の捉え方では,高度経済成長が終わってそろそろバブルが弾けて安定期に移行するという理解なのだが,筆者の見方では中国政府による情勢判断はもっと厳しいという.直近の経済成長は野放図で抑制の効かない公権力による投資一辺倒バブルによるものなので,ハードランディングを避けて生産性が高い安定成長の軌道に乗せるには政治体制に遡る改革が必須だから.習近平政権の政策を細かく挙て,保守派慰撫のための思想統制まで含めて,一貫してこの流れに乗っていると解説.ただし,成功するかは不明と.2016/02/04

月曜は嫌い

2
中国の経済の現状を分析し、そこから予測される中国の将来像を提示している。前半は専門分野の経済分析だが、正直なところ少し専門的で必ずしも十分には理解できない。「十分理解できない」と言いつつこういうことを言うのはなんだが、主眼を置いているところはよくわかるし、全体に目配りされてバランスがいい。中国に対してもフェアで、提示される将来像には説得力がある。2015/06/10

1
習近平は思ってたより現実路線派だということが分かった 最大のリスクは国家財政の持続性という話には強く共感 2016/01/27

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