出版社内容情報
私、小澤雄也は本書の編集を手掛けた人間だ。
収録されているテキストは、様々な媒体から抜粋したものであり、
その全てが「近畿地方のある場所」に関連している。
なぜこのようなものを発表するに至ったのか。
その背景には、私の極私的な事情が絡んでいる。
それをどうかあなたに語らせてほしい。
私はある人物を探している。
その人物についての情報をお持ちの方はご連絡をいただけないだろうか。
※単行本とは内容が異なります。ご了承ください。
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yukaring
71
「※単行本とは内容が異なります。ご了承ください」なんて書かれたらこちらも読むしかない。そして本当に内容が変わっていてビックリ。単行本は不条理の羅列が怖かったが、こちらの方が映画を意識したのか物語風にエピソードが整理されていてとても読みやすい。ラストにはちょっとしたサプライズもあり。「見つけてくださってありがとうございます」「おやまへきませんか?」などの不気味なワードや赤い女などはもちろん健在。ある地方にまつわる不穏な情報が集まり、形が見えてくるにつれて背筋がゾクゾクするような怖さを再度楽しむことができた。2025/08/01
眠る山猫屋
55
ああ、こんな物悲しいストーリーだったっけ・・・。今回は、そんな読み方をしてしまった。チヒロさん。どんな気持ちで映画館へ行けばいいのだろう。2025/07/31
こも 旧柏バカ一代
52
おう。怪奇ミステリーた。挿絵や巻末の写真やイラストが怖い。色々な角度から明かされる白い男。それの本尊を護る女性たち。その彼女たちの壮絶な人生。誰も幸せになってない。読了感が悪い。でも、続きが出たら読んじゃう。2025/08/05
misa*
41
単行本の時は、ハラハラ感も凄くて怖さが読後ずっと続いていたけど、こちらは映画版にもなってるってことでだいぶ綺麗におさまってる印象。怖さはあるけど、単行本よりはだいぶソフトに感じた。読んでて、あーこんな話あったなぁって思い出しながらゾワゾワする感覚が久しぶりだった。2025/08/02
備忘録
24
モキュメンタリーブームの引き金となった1冊 ここまでなんとか予備知識を仕入れることなく読むことができた 色々な細かい話が積み重なっていき最後に真相にいきつくというオーソドックスなモキュメンタリーの形 上手く纏まっている 結末は全然予想と違っていて少し驚いた 怖いよりも悲しい結末2025/08/05