内容説明
高3になったかずらは、友達として側にいてくれる図書委員仲間・藤枝への想いの変化に戸惑っていた。友達のままでいたいと言ったのは自分なのに、いまさら、それがさみしいなんて。一方大地はあるきっかけから、かずらを女の子として意識しはじめる。そしていよいよ受験も近づいて…。高校生たちのもどかしい想いが交錯するシリーズ第3弾。友人の快活女子・壬生っちの視点からかずらたちを描いた「女のトモダチ」を併録。
著者等紹介
山本渚[ヤマモトナギサ]
1979年、徳島県生まれ。徳島県立城北高校に在学中、図書委員を務める。香川医科大学看護学科卒業。主婦業のかたわら書いた『吉野北高校図書委員会』で、2008年、第3回ダ・ヴィンチ文学賞編集長特別賞を受賞しデビュー。現在2児の母、育児をしながら作家活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
180
シリーズ最終作!1作目はとにかく甘酸っぱすぎ!2作目は甘酸っぱい!いずれも読んでる自分が、むず痒く恥ずかしくなってきましたが、今作はそうでもない。ああそうか、図書委員会の子達は3年生になって、少しずつ大人になってたんだね。高広とかずの関係は、柊あおい『星の瞳のシルエット』を、ふと思い出しました。高広とかずは、いつか一緒になってほしいですね。全作品を通して、楽しい高校生活を送っていて、微笑ましく感じました。行夫くん、なんかいいね!逞しいわ!将来、きっといい男になっているよ。読んでて笑顔になれる作品でした。2018/02/20
マコポン
76
みんないい仲間で何年経っても仲良く出来る関係だと思う。藤枝とかずら、大地とあゆみ、壬生っち、そしてみんなのこれからが気になる。続きは出ないのかな?イラストもすごくよかった。2015/06/05
カピバラ
46
甘酸っぺー!!ついに大地とかずがお互いの胸中について語り合いましたな。藤枝良かったね、そしてお互い不器用すぎでしょ…笑。品行方正な大地の人間らしい部分がみえて面白い巻だった。2015/07/29
ちびめろ
39
ハッピーエンドで終わりましたね。この辺りで終わってもらうのが丁度良いです。どんな風にかずと高広が付き合うようになるのかは想像していたほうが楽しいです。受験も恋愛も高校生にとってはビッグイベント。それもまた、時期も微妙なんで大変そうでまどろっこしくて、何かいいです。高校生にはもう戻れないからこそ輝いて見える。簡単に手に入らないからこそ価値があるんだよね。大体は後になってからその価値に気付くんだけど…2015/02/28
よしのひ
37
1作目よりも2作目、そして2作目よりも今作が1番心に染みた。彼らのことを前作までを通して知っていることも大きいが、しかし今までより、それぞれの本音が1番出ていたのは今作ではないだろうか。まだ卒業していない彼らであるので、第4弾で藤枝とかずの展開に期待したい。また壬生が大地に抱いた「性格悪い天然」は面白い発想であった。かずの親友であり、藤枝に後ろからローキックできる技がある壬生。もっともっと彼女にスポットを当てても面白そうだ。今3作読んだ人は、間違いなく図書委員会に立候補するだろう。それくらい魅力ある作品。2022/03/06