内容説明
図書委員の高校2年生・かずら。気の合う男友達で委員仲間の大地が、可愛い後輩・あゆみとつきあいだしたことから、彼への微妙な想いに気づいてしまった。だけどこれは恋ではないと、自分の気持ちにふたをする。一方、そんなかずらへの恋心を抱える、同じく委員仲間の藤枝は…。地方の高校を舞台に、悩み、揺れ動く図書委員たちを描いた、第3回ダ・ヴィンチ文学賞編集長特別賞受賞作。シリーズ第1巻。
著者等紹介
山本渚[ヤマモトナギサ]
1979年、徳島県生まれ。徳島県立城北高校に在学中、図書委員を務める。香川医科大学看護学科卒業。主婦業のかたわら書いた『吉野北高校図書委員会』で、2008年、第3回ダ・ヴィンチ文学賞編集長特別賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おしゃべりメガネ
220
とある高校の図書委員における青春物語です。ボリュームがボリュームなだけに、深くはなく、サラッと読めました。それぞれの登場人物が個性的かつ魅力的に書かれていたので、もう少し各々を掘り下げて書いても良かったのかなと感じました。流れがアッサリし過ぎていて「きっと、ココ(場面)もっと感動するんだろうなぁ」とか、イマイチ深く感情移入できずにいる自分がいました。本好きな中高校生が読むには図書室における図書委員のひとコマなので、楽しめるのではないかと思います。恋愛や友情、未来への不安や希望など人生色々でこれからかなと。2014/07/25
しんごろ
193
徳島の高校の図書委員会のほっこりする話。おっさんが読むには、小っ恥ずかしいというか、むず痒くなりました(笑)登場人物の会話に方言があるので読めましたけど、もし標準語の会話なら、あまりにも読んでる方が恥ずかしくなって、リタイアしてたかも…。それだけ高校生活のリアルさを感じました(^^)現役の学生が読むなら面白いと思いますよ。えっ!なぬ!続編があるの?……読もうじゃないの(^^)2016/05/06
スズ
110
高校の図書委員会の高校生達の恋愛模様を描いた青春群像劇。いや~、これは凄い青春している!(圧倒的語彙不足)。本や委員会活動への熱意も良いのですが、個人的には図書室とそこで積み重ねてきた日々を主軸にした恋物語にスポットライトが当たっているような感じで、章毎に主人公となる図書委員が交代し、一人一人の恋愛感情や今の関係性を壊す可能性に怖がりながらも大好きな人の「特別」になりたいと必死に悩みながらも少しずつ勇気を振り絞っていく少年少女の姿が素敵でした。私も高校時代は図書委員でしたが、こんな青春送ってみたかった!2019/10/05
マコポン
106
山本渚さん初読みです。私もあんな高校生活したかった。もっとがんばればよかったといまさらながら後悔してしまう。登場人物たちがとても魅力的でとてもよかった♪続きもあるので、早く読みたい。2014/06/30
ぶんこ
68
先に2.3巻を読んでいましたが、忘れていたので新鮮でした。図書館と司書室と図書委員会の様子が、どうしても小学校の図書室を思い浮かべてしまいます。ところが、ずっと思い浮かぶのは小学校の図書室と思い込んでいましたが、そこでの芹沢光治良のズラッと並ぶ本も一緒に思い出し、どう考えても小学生が読む本には思えないので、もしかすると中学校だったのかと気付きました。それほど小説の中の描写がイキイキとしていたのでしょう。あの図書室が、私の中での理想の図書室なので、著者にとっても同じなのかなと嬉しい。かずらさんが素敵。2017/02/19