出版社内容情報
本国ドイツで一大センセーションを巻き起こした問題作、遂に日本上陸!
アメリカ大統領襲撃の映像がアノニマスグループ「Zero」によってネットに流出した。彼らは世界最大級のネット企業、フリーミーを告発するための組織で――。ドイツ発、圧倒的リアリティの社会派サスペンス。
内容説明
ドローンがアメリカ大統領を襲撃する映像が、匿名グループ「ゼロ」によってネット上に流出した。ただちに、FBIとNSAは捜査を開始。一方、ロンドンではウェアラブルコンピュータを装着した少年が指名手配犯を追跡、犯人に射殺された。「ゼロ」の関与を疑うジャーナリストのシンシアは、彼らの正体を突き止めるべく調査を始めるが、次第に巨大な組織の影がしのびより…。圧倒的なリアリティのサスペンス超大作!
著者等紹介
エルスベルグ,マルク[エルスベルグ,マルク] [Elsberg,Marc]
1967年、ウィーンに生まれる。オーストリアの日刊紙デア・シュタンダードのコラムニストとして活躍し、現在はウィーンとハンブルクの広告会社で戦略コンサルタントおよびクリエイティブ・ディレクターを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
RIN
22
スマートメーターをターゲットにした世界規模テロの可能性を描いた前作『ブラックアウト』もリアリティあり過ぎで背筋がゾクッとしたものだが、本作もそれに劣らぬリアリティに、正に"今そこにある危機"と。オーストリア人作家がドイツで出版した本作は社会派スリラーとでもいおうか。SNS、カード社会等々ネットですべてデータ管理される現代。個人情報に過敏になっていてももう時すでに遅し、という感じか。記憶に新しすぎる米大統領選を見ても、従来のマーケティングやリサーチは功をなさなくなってきている感もあり、それ以上の恐怖も・・・2016/11/09
サーフ
16
ここで提示されている社会は決して空想の出来事ではなく現実で起こっている事とあまり大差が無いという事に薄ら寒く感じる。フリーミーのアプリに行動を支配されている様子は「食べログ」での評価を中心に店選びを決めたり「いいね」が欲しくてインスタに写真をアップする現代となんら変わりはない。もちろんAIの進歩で生活は便利にはなるが自分らしさは欠落してゆくのではないかとこの上巻を読んで感じた。下巻ではゼロの正体は分かるのか、フリーミーやそれを使う人間はどうなってゆくのか非常に楽しみ。2018/07/01
tom1969
9
前半はリアルかも知れないが、無機質感の中でストーリに没頭するのに苦労したが、後半になりリアル感が更に増したことで集中出来た。このての本を読み続けると、自分自身もパラノイアの域に入り込みやしないか不安になる。人が監視される社会は拒絶したいが、裏腹にこうして投稿している矛盾がある。2016/01/10
RINKO
8
感想は下巻で。2016/02/01
hane@慧
7
帯コメ「監視型社会のリアルを描いた警告の書」。だいぶ先の未来を想像していましたが、データの蓄積によって個人に対してアプリがかなり高性能かつ適度なアドバイスをくれる点以外ほぼ現代社会。あなたは読書メーターに登録する際、どういう情報を提供しましたか?FBには?Twitterには?カードや保険、Amazonには?SNSでは誰と繋がって、普段どういうことを書き込んでいますか?個人情報だらけですよね。でも安心して下さい。これらの情報はあなたが「公開」にしなければすべてあなただけのものです。…そんなわけないですよね?2016/01/10