出版社内容情報
夢枕 獏[ユメマクラ バク]
著・文・その他
内容説明
20年ぶりに吐月と再会を果たした久鬼玄造は典善と九十九、菊地らを自宅に招いた。そこで玄造が見せたのは、はるか昔に大谷探検隊が中国西域から日本に持ち帰ったキマイラの腕であった。やがて玄造は壮絶な過去を語り始める…。若き日の玄造の前に現れた梶井知次郎。彼は学生運動に身を投じる一方、師と仰ぐ馬垣勘九郎のもとで中国西域を調べていた。なぜ玄造はキマイラに関わってしまったのか。理由がいま明らかにされる。
著者等紹介
夢枕獏[ユメマクラバク]
1951年、小田原生まれ。東海大学卒業。『上弦の月を喰べる獅子』で第10回日本SF大賞、『神々の山嶺』で第11回柴田錬三郎賞、『大江戸釣客伝』で第39回泉鏡花文学賞、第5回舟橋聖一文学賞、第46回吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おかむー
47
角川文庫版キマイラ13巻。物語はこの巻から九鬼玄造の若かりし’60年代の回想へと…、ここから数巻分続く過去編への序章といった位置づけなので物語的な盛り上がりは控えめではある。『よくできました』。この巻で大鳳と九鬼は出ないのに回想に入る前には菊池の変化にページが割かれるあたりもはや主役級(笑)。単なる黒幕と思われていた玄造が若かりし日には柔道の達人であった事実は先々活きてくるのだろうか。同じく若かりし雲斎も少しだけ顔を見せ。。ところで数種の輪郭と数種の顔パーツの組み合わせだけの人物紹介がえらく引っかかるなぁ2015/06/28
木村 武史
22
吐月と久鬼玄造の邂逅。九十九たちは陳岳陵が玄造と知る。九十九は吐月と一緒に久鬼邸へとおもむき、そこで玄造の過去を聞くことになる。とうとう玄造の話になって、巫炎との関係も明らかになる!?夢枕作品のあるあるなのか、過去の回想に入るとなかなか本編に帰ってこない印象があるが大丈夫かちょっと心配。2022/01/23
ぎん
8
玄造の回顧が始まるが長くなりそう。これによってある程度謎が明らかにされればいいのだが。 女を知った菊池はさらに強くなりそうな雰囲気を出しているがどうかな?2015/09/04
爺
5
現在進行形の物語は進展せず、九鬼玄造の過去回想ターン開始。ここまでは昔読んでいた記憶あり。どこに行った、キマイラ吼!2015/10/31
なつみかん
5
しかしまた九鬼玄造でこんな話をはじめちゃって、あぁ〜また終わんなくなりそだね、そこんとこどうなの、獏センセ!? (^_^; 2015/06/21