内容説明
「美しい女は、怒っている表情も良い風情だ」その身と引き替えに無理難題。“なよ竹の白拍子”の渾名で人気急上昇の咲染御前。実は彼女の正体は、都を騒がす義賊・風子の一員“葉桜”。兵部卿宮・紅迅に姿を見られてしまい、放蕩皇子でうつけと噂の彼は、本性をあらわにし怜悧に葉桜を追い詰める。正体を隠し咲染御前として座敷に上がった葉桜だけど、強引に彼の邸に囚われて!?正体がバレたら死罪―禁忌の二人の恋物語!!
著者等紹介
河合ゆうみ[カワイユウミ]
第8回角川ビーンズ小説大賞読者賞受賞。『花は桜よりも華のごとく』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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真理そら
47
図書館のカウンターで予約本として受け取ってどういうつもりで予約したのか理解できなくて困惑した。が、能をテーマにした『花は桜よりも華のごとく』シリーズを読むための予習として作者の本を借りてみたのを思い出す。義賊と白拍子を兼ねている葉桜の可愛さカッコよさと拗らし皇子の紅迅の恋に似た交流がさらさらと描かれていて気持ちよく読めた。2021/11/07
粋
7
設定やキャラは良かったが、もの足りず。この一冊で終わりなら、面白くなってきた後半があっさり終わったのが残念。東宮からいずれ帝になる紅迅とどう葉桜が関わっていくのか、四の宮と宵待との今後、面白そうなのにな。平安ものらしいが、戦国、江戸時代物感がするのは何故だろう!?2022/10/06
紅羽
7
表紙買いでしたが、あの「花は桜よりも華のごとく」シリーズの著者さんだとは気付かず、読んでいる間ずっとそのシリーズに似ているな…と思ってました。正体を偽る白拍子と皇子さまの腹の探り合い。お互いが時折見せる幼さや、可愛らしさにドキドキする様が初々しいです。果たしていつ、どのような形でヒロインの正体がバレてしまうのでしょう。そしてちょっと気になるのが紅迅は現段階では白拍子の葉桜か風子の葉桜、どちらに惹かれているのでしょうか。2015/01/17
凍矢
6
自分的に満足出来た作品です。主人公の表と裏の顔の使い分けが綺麗にできてるのは、スゴいと思います。イラストが良いですな!薄い線で描かれていて、気に入りました。続きを書けるような感じにしてありますね。1巻だけも良いですし、続いても良いです。2015/03/20
ゆう
4
初めての作家さん。義賊とか、白拍子とか、雰囲気は好きだけども。一巻で終わらせるのか、シリーズにするのか、そこによって賛否がわかれそう、どうしてもかけあしで詰め込んだ感じがしました。だけど、物語、キャラクターは好みだったので続くようなら読みたい。2015/09/26