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内容説明
“人間”は規格外の“獣”に蹂躙され、滅びた。たったひとり、数百年の眠りから覚めた青年ヴィレムを除いて。“人間”に代わり“獣”を倒しうるのは、“聖剣”と、それを扱う妖精兵のみ。戦いののち、“聖剣”は再利用されるが、力を使い果たした妖精兵たちは死んでゆく。「せめて、消えたくないじゃない。誰かに覚えててほしいじゃない。つながっててほしいじゃない」死にゆく定めの少女妖精たちと青年教官の、儚くも輝ける日々。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
323
読書メーターで絶賛の帯を見て購入。今までに読んだことのない設定で面白い。しかしなんか皆冷めた感じで、主人公も何かやりそうで何もしない感じに違和感。続きに期待したい。2015/11/02
θ(シータ)
144
『わたしがあと五日で死んじゃうとしたら、もうちょっと優しくしてくれる?』世界は《獣》によって滅び、その世界には勇者もいなければ英雄もいない。そして、人間もいない。そんな世界にただ1人の人間として目覚めた訳ありな男ヴィレムがある少女達出会う物語。ゆっくり淡々と進んでいくんだけど途中途中にあるヴィレムの境遇に同情したり健気な少女達の運命に嘆いたりとにかく夢中で読んでしまったね。最後は気になる終わり方で終わってしまったしこの切ない物語の終末にははたして何が待ち受けているのだろう。星5つ【⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️】2015/07/23
niwaniwatori
110
コメディっぽいタイトルとバトルっぽい表紙絵と鬱ものっぽいプロローグとファンタジーらしい舞台とハーレムものっぽいキャラクターという壮絶な不協和音が、どうしてこんなに胸を打つ作品に仕上がるのか。 オープニングにある“娘”の「神さまの勝手な理屈で殺される側はたまったものじゃないよね」という死亡フラグの考え方自体に喧嘩を売る言葉が印象深い。登場人物たちが悲劇の物語に抗う気力にあふれているから、設定や展開にご都合主義を感じることもなかった。 こういう異色作を出せるレーベルはいいレーベルだ。2015/01/06
よっち
105
人間が規格外の獣に蹂躙されて滅んでしまった世界。かつて少女と必ず帰ってくるという約束を守れず、数百年の眠りから覚めた唯一生き残っている人間ヴィレムが、獣を倒すために戦う妖精少女たちに教官として関わってゆく物語。冒頭での印象的な出会いからの再会というありがちなスタートでしたが、最初は彼女たちに対して醒めていたものの、死ぬ覚悟で戦いに赴く妖精たちのことを知っていくうちに、彼女たちのために何かできることがないか奮闘していくようになる物語は王道ながら良かったです。獣側も何か事情がありそうで、次巻以降の展開に期待。2014/11/01
シータ
104
まずはチュートリアルというか物語の序章といった感じでしたな。この作品はすでに終わった後の世界なのですが、世界観がすごい魅力的だなと思いました。妖精が世界の命運を背負って獣と戦わなければいけないし、そこには悲劇的な結末しか待っていないのかも知れないけど、主人公の助言andサポートでなんとか悲劇的な結末を回避してほしいし、今巻ではまだ誰も救われてないです。クトリが無事戻ってきてバターケーキ食べてもらいたいものだ。これは絶対に続きを読まなければいけない作品だと思った。2016/10/13