内容説明
傾国の悪女、梟雄の参謀、流浪の王子。オアシス都市をめぐる抗争と興亡を、『夜の写本師』の著者が描く。
著者等紹介
乾石智子[イヌイシトモコ]
山形県生まれ。山形大学卒業。1999年、教育総研ファンタジー大賞受賞。2011年、第一長編『夜の写本師』(東京創元社)を発表。同作は、日本発のハイ・ファンタジーとして注目を集め、話題作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
57
未熟な三人の王子と一人の王女が、王の妾妃の陰謀で魔法の鏡を探す旅に。王子達の冒険だけでなく妾妃とその愛人の闇の深さと企み。このページ数に納めてしまうのがもったいなく思えました。面白かったです。アラバス、成長しました!2015/12/03
ひめありす@灯れ松明の火
50
三人寄れば文殊の知恵と昔々の偉い人は言いました。だけど天然お坊ちゃんと狡っ辛い色呆けと頭でっかち出歯亀のトリオでは、三本の矢も形無しぺっきり折れるだけ。そんなだから鏡よ、鏡。のテンプレ悪女に敵うはずなんてない。(何で鏡を覗き込む美女は悪女と相場が決まっているのだろう)普通の鏡を覗き込む時、そこに映るのは本来の貴方。だから私達は、鏡を覗く時に躊躇い、勇気を覚える。でも醜い物も、どす黒い感情も、見ようと思わなければ、鏡は映さない。だから、これは自分自身の像と向かい合う事が出来た人間が、本当に幸せになったお伽噺2014/09/28
Norico
41
王子たちの成長物語ではあるのですが、悪役のエスクリダオに気持ちは引きずられてしまいました。カトラッカから闇の部分として引き剥がされて、恋い焦がれても、自分とは認めてもらえなくて。今度生まれ変わってくるときは、幸せな結末になるといい。2015/09/21
みか
24
オーリエラントのシリーズより読みやすかった。ただし、主人公目線がどこなのかがわかりにくく、感情移入に時間がかかった。二人と三人のどっちがメインかいえば私的には二人の方。三人は謎を解き明かす探偵役といったところかな。三人も実質四人だし最終的には五人だし。オリクには最初から最後まで嫌悪しか感じない。目線をもうちょっと絞った方がすっきりするのかな。あと、表紙はあまり好みではない。今までが素敵すぎたとはいえ、これではあまりにもラノベ路線。2014/10/11
詩歌
23
人には二面性どこか多面性がある。無垢であることは正義では無く、邪は美になりうる。未熟故の傲慢が鍛えられ、頼もしい形に成長していく。これは正統派教養小説。人として生まれ、異形の悪意を宿し、呪われて何度も転生する者達。鏡の魔法を操る王の愛妾、彼女の闇を愛でるその愛人。そして真実を見通す環の魔法。舞台は、不完全な竜の女神が宿る海、それを取り囲むように存在する国や都市。意外な過去を持つ護衛の剣士、打擲で株を上げる巫女、驚きの解決策を実行する女神。最後は「戯れせんとや生まれけむ」だなぁ2014/10/01
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