内容説明
レギュラーのテレビ番組を怒りをもての降板。悪友との決別と和解。憧れの元プロ野球選手との邂逅。稲垣潤一の音楽。藤澤清造の書き入れ本。そして日々、書き、呑み、買う。平成無頼の私小説家・西村賢太の異色日記文学、2013年5月~2014年6月分を収録。
著者等紹介
西村賢太[ニシムラケンタ]
1967(昭和42)年7月、東京都江戸川区生れ。中卒。2007(平成19)年『暗渠の宿』で野間文芸新人賞を、2011(平成23)年「苦役列車」で芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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古古古古古米そっくりおじさん・寺
36
私小説家・西村賢太の平成25年5月21日(火)〜26年6月19日(木)の日記。私は西村賢太に憧れている。その生活にも憧れる。朝方眠り昼間に起きる毎日。痛風なのに毎日飲酒。栄養バランスなど完全に無視したような食生活。風俗を利用し、結果を「当たり」「外れ」と正直に書き、オナニーの回数まで記録する性生活。これをだらし無いとか大人じゃないとか思う人は浅はかである。実際は、かなりの大人は他人に正直に白状しづらい生活を送っているはずだ。本当の事をきちんと書く。だからその小説への真摯さも本当なのだ。格好良い。2015/01/24
そうたそ
31
★★★☆☆ 「一私小説書きの日乗」シリーズ。まあなんということもなくいつも通りの内容。思った以上に幅広いジャンルの仕事をこなしているのだと妙に感心してしまった。人生どこでどうなるかは分からないものだとは著者も思っていることだろう。シリーズを通して読んでいる人にはお馴染みの田畑氏だったり買淫だったり、宝の酒だったり。健康面を心配してしまうような食生活である。玉袋氏とはどうやら相当に仲が良いらしい。わざわざ買淫の結果報告のメールが送られてくるほどだから結構なものだろう。いつも通りの面白さだった。2014/12/22
抹茶モナカ
26
西村賢太さんの2013年5月から翌年4月までの日記。箇条書き的なテイストだけど、書き込みは多い。毎晩の晩酌と、寝る前に即席ラーメンを食べる様子が羨ましい。健康には気を付けていないみたいだけど、その割に病院に行くので、それなら節制しろ、と思ったり。私小説の執筆の様子も記されているけど、それより、食生活の話題が気になり、身体が大きな人の食生活は、豪快で憧れてしまった。2017/04/23
うーちゃん
25
連続で日乗シリーズを。短気で大食漢なおじさんの日記。五流作家、底辺なんてご自分じゃ仰ってますが、慊ぬことありながらも、なかなかに充実した日々なんだなというのがわかる。脈のありそうな週刊紙の女性にメールしたら撃沈するくだりとか、まんま北町貫多で笑う。鳥鍋、赤いきつね、バター落とした塩ラーメン、アタリメの小袋、キャベツとコンビーフの炒めたの。味の感想などはほとんどなく、珍しい食べ物でもないのにじわじわと美味しそう。品数の暴力?信濃路、行ってみたいなあ。2019/10/16
おかむら
22
ケンタの大食い日記も3冊目。痛風とコレステロールの薬を貰いに行った帰りに、つけ麺全部のせを食すって。全部のすなよ! あと東武デパートで焼き鳥30本とシウマイ弁当3個って。おいおい。あと今回買淫増えてませんか? しかも当たり外れの報告までも。オカシイ。そして意外と酒井順子さんの本をけっこう読んでるのね、ケンタ。2015/01/20