出版社内容情報
九州へと向かうフェリーで、光彦と出会った元刑事の後口が、静岡の御前崎の海岸で死体となって発見された。彼は三十年前に長崎・軍艦島で起きた連続変死事件を追っていた。光彦は、後口の足跡を辿るが――。
内容説明
浅見光彦は「旅と歴史」の依頼で、長崎県五島列島へ教会堂の取材に行くことになった。飛行機嫌いの浅見がフェリーで九州へ向かっていると、船中で元刑事の後口と出会い意気投合する。彼は浅見を案内しながら、軍艦島で起きた未解決の連続変死事件について語る。だが、後口は娘が住むという長野県へと向かう途中で、静岡県御前崎の海岸で遺体となって発見された。現地で浅見は、後口と意外な人物との接点に気づいたのだが―。
著者等紹介
内田康夫[ウチダヤスオ]
東京都出身。1980年、『死者の木霊』を自費出版してデビュー。82年には、浅見光彦が初めて登場する『後鳥羽伝説殺人事件』を上梓。08年3月、第11回日本ミステリー文学大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のびすけ
25
内田康夫さん初読み。テレビドラマで人気の浅見光彦シリーズもまともに見たことはなかったけど、いざ読んでみるとなかなか面白い。本作は、長崎の五島列島と軍艦島が舞台で、シリーズ100作目(!)となる区切りの作品とのこと。光彦が取材で訪れた五島列島で出会った元刑事の謎の死と、30数年前に軍艦島で起きたある出来事。軍艦島の歴史的な背景や、事件に絡む政治家の社会的な背景が興味深い。光彦が訪れる土地の情景がとても魅力的で、無性に行ってみたくなる。一連の事件の構図は見えてきたが、光彦はどう解決へと導くのか。下巻へ。2023/08/25
二分五厘
19
超お久しぶりの浅見光彦、こんなに惚れっぽかったっけ?五島列島へ取材に向かうためのフェリー(直江津から^^;)で元刑事・後口と知り合い、意気投合した光彦。しかしその後口が御前崎で死体となって発見される。静かな悲嘆と怒りに燃える光彦は、後口が三十年前に軍艦島で起きた連続変死事件を気にかけていたことを思い出す。調査するうちに浮かび上がってくる総理の私的顧問の影。彼が関わった、終戦前と閉山前の軍艦島で一体何があったのか。犯人も裏の事情もあらかた上巻で解けてると思うけど、下巻持たすにはまだ死体が転がるのかな。 2025/02/07
宇宙そら
10
久しぶりに読む内田康夫の浅見光彦旅情ミステリー。舞台のなるのは“明治日本の産業革命遺産”の登録勧告された軍艦島。炭坑の島として栄え現在では炭坑の廃墟となっている。光彦が殺人事件を追っているが、当時の労働者として…みたいなことが描かれている。歴史問題を扱っている内容。世界遺産登録についてになりますが、私が知る限り朝鮮は清を頼りにせず自ら日本側の保護下に入ったと思うのだけど、韓国がこれに反対する理由が分からない。2015/05/06
こう
5
次の下巻が気になるよ、まあ次読むんだけどね、あー面白かった❗2022/01/17
ラッキー
3
久しぶりに再読。当時の時事問題を絡めた文体が懐かしい。下巻に続く。2020/05/31
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