内容説明
幼い頃に母親に殺されかけた沙織は、優等生を演じながらも他人には心を閉ざしたままだった。そんな彼女がただ一人心を許せたのが、公園で偶然出会った盲目の青年・亮。しかし亮のことを「彼氏」と呼ぶ女性が現れたことが、沙織を悪魔へと変身させる。家庭内暴力、同級生へのリンチ、不良グループとつるみドラッグに手を出す。荒みきった沙織を亮は救うことができるのか…。号泣必至の新しい恋愛小説!!
著者等紹介
新堂冬樹[シンドウフユキ]
1998年作家デビュー。2003年『忘れ雪』が大ベストセラーとなる。その翌年には『ある愛の詩』を、06年には『あなたに逢えてよかった』を刊行し、涙がとまらない“純愛小説”という新ジャンルを打ち立て、話題となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はつばあば
53
私にはダメでした。人が産まれて死ぬ迄には色々前途多難な事があります。でもその年齢をいつまでも握りしめていたのでは心が腐ります。10代20代が最悪でも60になった時幸せになっているかもしれません。幸・不幸は自分で紡ぎ出すものです。最後の方で沙織が亨に「二人で一緒に一歩を踏み出そうと言ったよね。あなたが私の足になってくれればいいでしょう。それとも私の世話をするのいやなわけ?」この文章でぶち切れした私がいました(^^;。これは本当に哀しい言葉でした。2019/02/09
ムーミン
31
このままやるせない気持ちで終わるのかなと思いきや……。出来過ぎ感はあるものの、私はほっとできました。2021/01/25
koguma
25
この人の書く純愛だかなんだかは、いつもワンパターンな気がする。わかりやすくてすぐ読めるけど、ただそれだけ。盲目の青年とか、盲導犬とか、設定がいちいち嘘くさい。新堂さんはやっぱり真っ黒の救いのない話のが千倍面白いな。2017/04/23
詩界 -うたか-
11
#読了 #新堂冬樹◆6歳の時沙織は母親に殺されかけた。父親が防いで未遂になったものの今でも昨日のように感じるトラウマとなっており、新しい母を無視し、苦しんでいた。そんな時盲導犬を使っている青年に少年たちがからかいいじめるのを見かねて退治する。青年は不思議と沙織の中に埋まるのが早く、大切な存在になっていくものの学校でばらまかれたスクープ、悪意にさらされ、仮面を被っていただけの沙織はどの場所でも大荒れしてしまう。「君は悪くない。自分自身を許してあげて」その言葉に希望を見出そうとするが上手くいかず挫折し、狂う。2020/02/06
ぺろりん
11
《自分》 帯に惹かれて購入しました。一気読みです。 とても泣けました。。2014/09/07