内容説明
警視庁捜査第一課科学捜査係文書解読班―仰々しい名前から掛け離れた「資料保管室」という別名を持つ部署に配属された、鳴海理沙と矢代朋彦。捜査資料の整理と分類に明け暮れる毎日だったが、理沙には、「文章心理学」を応用した文書解読員としての捜査が期待されていた。そして、杉並区で起きた殺人事件で初の出動命令が下った。現場で二人を待ち受けていたのは、右手が切断された遺体。被害者の身元が分かるものは無く、レシートに書かれたメモと不可解なアルファベットのカードが現場に残されていた。被害者の右手はなぜ切断されていたのか?そして、メモとカードは何を意味しているのか。やがて、文書から被害者に辿りついた理沙の閃きが、捜査に突破口をもたらす。
著者等紹介
麻見和史[アサミカズシ]
1965年千葉県生まれ。2006年『ヴェサリウスの柩』で第16回鮎川哲也賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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タックン
92
麻見さんの新シリーズ。文書心理学を駆使し文書から捜査していく刑事物語。なかなか新しい視点からの話で面白いと思った。ただ(石の繭)シリーズみたいに猟奇的殺人のようだったけど実は・・・・・ってとこが似て過ぎて。それと鳴海警部補の天然ぶりが普通過ぎるからもっと変人でぶっ飛んでてほしかったな。もっと外観の描写もいれてキャラをはっきりしてほしい。(掃除屋)って(石の繭)シリーズでも登場してたような気が・・・?捕まってないから次作もある?2人のコンビもいいからシリーズ化だよね。2015/05/02
カレイ.シュウ
74
文章心理学、書かれた文章から犯人、被害者の心理を読み取り事件を解決していく。女刑事とその部下の活躍。まあそれなりに面白く読めます。プロファイリングの文章版といった感じですが、捜査の進め方が謎解き脱出ゲームみたいなのりです。国語教師目指していた、対女性コミュ症のアラサー刑事という設定は面白いですね。2019/06/22
papako
67
ちょっと気になっていたシリーズ。文書を分析して犯人に迫る。『文章心理学』を学んだ鳴海理沙警部補と矢代巡査部長の二人の班。残されたメモとか文字とかカードとか地図から、捜査一課よりも先に犯人に迫る。そのあたりは面白かったし、理沙の独特の視点が興味深い。ただ、いきなり暴力団の抗争って結びつけたあたりからなんか強引な感じで、もったいなかった。誘拐されてて、あんなカード残せるかなぁ。掃除屋がアクセントになっていました。続き、すぐさま読みたいって思えるほどではなかったけれど、そのうち追いかけようかな。2020/02/08
ゆみきーにゃ
63
《図書館》文章で事件解決ってどうゆうこと?って思いながら読みましたが、面白かったです。シリーズとして続いていくのかな?って終わり方ですね。2015/08/14
万葉語り
58
鈴木京香さんと波瑠さんのドラマが面白かったので、図書館で予約した。ドラマとは別物で、一つの長い事件が解決されるまでが描かれた。いろんな要素が詰め込まれていて消化不良になりそうだった。2018-1342018/07/21