内容説明
インチキ健康器具のやり手セールスマンとして、巧みなトークで仕事も女も思うがままに生きてきたおれだったが、ある日突然セールストークしか喋れなくなった!仕事はクビになり女にもフラれ、絶望のなか山で出会った妖怪・サトリは、言葉を取り戻す方法を教えてくれるという。サトリとのおかしな共同生活が不思議と楽しくなりはじめたとき、ついに言葉を取り戻す日が…。とびきり愉快でちょっぴり切ない不思議系青春小説!第5回野性時代フロンティア文学賞受賞作。
著者等紹介
未上夕二[ミカミユウジ]
1973年、大阪府生まれ。駒澤大学文学部英米文学科卒業。会社員を経て、現在、鍼灸治療院を経営、鍼灸師として活動。2014年、『心中おサトリ申し上げます』で第5回野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
むつこ
23
装丁に惹かれて手に取った。火を扱えない妖怪・サトリが人間の作る火を通した料理に惹かれて話のできなくなった主人公に鵺を食うことで解決、一緒に対決するお話。話すことができない=舌=牛タンを食べる=一時的に回復するというのがおかしいけれど、一理ある。インチキ辻占いで金儲けをして高くておいしいお肉料理を食べる妖怪ってかわいい。夏休みの(設定は真冬だけど)怪奇2時間ドラマで観たいファンタジー小説。2015/05/13
百太
21
結構面白かったです。ライトノベルっぽく続編書かないのかなぁ~。2018/12/19
miu
17
フジモトマサルさんの絵が、あまりにも可愛すぎて!完全なる見た目買い。でもでも、面白かった!妖怪サトリとの日々。最後はちょっぴり泣けちゃう。サトリは日本の山々にいるらしい。こんな愛くるしい妖怪ならば、会ってみたいかも。2014/11/20
merry
14
新人賞受賞作。ある日突然自分の意思で会話ができなくなった主人公と、肉に引っかかって協力することになった妖怪サトリの物語。サトリが色んな人に取り付く短編集も面白そう。すっきりまとまってて読み易かった。2015/09/23
カロリーナ
13
☆3- 第5回野生時代フロンティア文学賞受賞、デビュー作。インチキ健康器具のやり手セールスマンとして、順風満帆な人生を送っていたおれだったが、ある日突然セールストークとお花畑ポエムしか喋れなくなる。仕事は馘、女にはフラれ、絶望のなか山で出会った妖怪・サトリは、言葉を取り戻す方法を教えてくれると言い、おかしな共同生活が始まる。とびきり愉快でちょっぴり切ない不思議系長編小説。「未上たに」さんって珍しい名前を付けるなぁと思ったら、「ゆうじ」さんでしたか。乾緑郎さんに続き、鍼灸師作家さんの登場です。不思議過ぎて全2014/10/23