内容説明
夏の猛暑日、京都市左京区で女性の絞殺体が発見された。被害者は染織作家・由良美津子、39歳。絞められた美津子の首筋には、藍色の染料が残っていた。時を同じくして、別の殺人事件で逃走していた指名手配犯が北九州市で逮捕されたという一報が入る。犯人の佐伯旭は関西に住んでいた20年前に婦女暴行を重ね、美津子もその被害者のひとりだった。京都府警・捜査一課の準キャリア刑事・大橋砂生が捜査を進めると、美津子の周辺で目撃されていた怪しい男の存在が浮上する―。
著者等紹介
鏑木蓮[カブラギレン]
1961年、京都市生まれ。佛教大学文学部国文学科卒業。2006年、『東京ダモイ』で第五十二回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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乱歩な人本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫綺
129
京都蹴上で起こった美人人気染色家の殺人事件。これまた美人刑事コンビが、女性特有の視点でこれを紐解いていく。過去のレイプ事件に端を発っし、哀しい誤解を産む。2015/11/29
タックン
102
男でもきついのにましてや女性では読むには辛い内容で、事件の真相があまりに悲しくてしょうがなかったです。でも題名の意味がわかったときは結末は想像できるかな。ヒロインが女性の準キャリヤ刑事ってとこにある種の違和感があったけど、女性ならではの事件を扱うし、県をまたいで活躍するには準キャリヤの肩書が必要だし好印象だった・・・でも副課長が直接捜査するのかな?ナミエの正体には驚いた。ネタバレしたくないので曖昧な感想ですみません。2時間ドラマみたいだったけどなかなかの秀作ミステリーなのでみなさん読んでみてね。2015/02/24
ダイ@2019.11.2~一時休止
94
殺人事件と連続婦女暴行事件。ちょっと切ない終わり方だった。2014/11/14
さっこ
60
京都で起きた女性染織作家殺人事件。北九州で逮捕された連続婦女暴行犯。二つの事件が結びついていく時、切なくも辛い過去が浮かび上がる。自分には想像もつかないような心の葛藤、傷などが藍染めの藍色に託されていました。一人の鬼畜のために人生を狂わされたさ人たち。最後は少し優しかったけど、やはり苦しい作品でした。2020/01/04
ゆみねこ
56
美人染色家殺人事件を追う、美しい女性刑事。そこに連続強姦魔が関わってきて。不幸な出生とおぞましい過去、一番理解不能なのが詩織の考え方。土曜ワイド劇場とかにしたら面白いかもしれません。2015/04/05