内容説明
素行不良霊能者の多賀宮善が、しぶしぶ仕事で組むことになった相手は、超マイペースな唯我独尊男・奈旬一郎。日頃の行いが祟り、怨霊たちの餌食になりかけていた多賀宮は、奈いわく「業の深さが怪を惹きつける」らしく、本人の意向などお構いなしに便利な除霊道具認定されてしまうのだった。次々に立ち現れる怪異―美少女を襲う鬼、蕪の仮面の怪人、幼女の神隠し、すべてを見事にほどいてみせる痛快オカルトミステリー誕生!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
aquamarine
53
霊能力がありながらやっつけ仕事を行ったため沢山の怨霊に付きまとわれている多賀宮が、奈と彼の秘書雪緒と出会い怪が原因で起こる事件を上手くほどいて解決していきます。オカルトミステリとしてはよくできてると思いますが、主人公のダメさ加減が半端じゃないし奈は得体のしれない唯我独尊男。私はこの二人+実は普通じゃない雪緒のやりとりがなんだか妙に楽しかったですが、好みによって評価がわかれそうです。エピローグのエピローグにもニヤリとしてしまいました。奈の正体や過去など気になる部分がたくさん残っているので続きを読まなくては。2015/10/22
いーたん
53
本作はライトホラーなんで読み易いです。さて、主人公の多賀宮善は素行不良で業が深く三流の霊能者ですが、単純な性格で人を惹きつける魅力があると思います。また、成り行きで相棒になった感のある奈(にのまえ)旬一郎は、腹黒でいい性格をしておいでですが、底知れない何かがあり不気味なんですが、この人も魅力があります。そして奈の秘書を務める、西條雪緒。彼女の中には山姥が潜んでおり、その経緯など不明な点もあり、ミステリアスな美女。善もそうですが読書としても惹かれてしまいます。そんな彼らの活躍が楽しみです。2015/02/10
山犬
47
最初はどんな内容か不安だったけど1話の途中から急展開からもうはまりました。 オカルトミステリーとはよく言ったものです。是非続きも読もうと思います。2015/06/03
はつばあば
37
BLっぽくって面白かった・・・それだけ!?。でも妖怪や悪霊よりもっと怖い役所という妖怪は生身で現生権力があるぶん質が悪い。人間の皮を被った狸や狐との化かし合い・・には笑ってうなずいてしまった。続きが有るようですから、もう少し読んでみたい。・・・と思わせるのだからやっぱり面白いのかも2015/02/18
hirune
33
【Kindle】霊能はあれどそれを自分で有効に使えない多賀宮はある仕事で組まされた奈(にのまえ)に使い魔とか式神(又は生き餌😅)扱いされるようになる。この奈は頭脳派で霊能のある名探偵みたいな感じでしかも口八丁で煙に巻く詐欺師っぽい男だけれど結構頼りになる。その秘書の雪緒も加えてキャラが個性的で面白いと思います☆2023/08/29