内容説明
野郎と寝るくらいなら尼になる。そう決めているサラリーマンの久留米だが、なぜか近頃同性の友人・魚住が気になって仕方ない。距離を置くため同居を解消することに。一方、魚住のもとに、日下部という男が現れ、「あんたが兄貴を殺したんやろ?」と衝撃的な言葉を投げかける…。日下部の兄と、魚住に、かつてなにがあったのか?感情の欠落した魚住が、少しずつ知る生きる意味、幸福―そして恋とその痛みの物語、第二巻。
著者等紹介
榎田ユウリ[エダユウリ]
東京都出身。おもにライトノベルにて活躍。榎田尤利名義でも著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takaC
98
返却期日が迫っているからというのもあるが1巻に引き続き怖いもの見たさでついつい読み耽ってしまった。みんなおかしいけど今の世の中あながちよくあることのような気もしてきた。さて風呂から出てきたら次巻に移ろう。2017/08/24
ううち
72
相変わらず魚住くんが危なっかしくてハラハラします。バター飴のくだりはとても官能的で、久留米くんとの距離がもどかしくてキュンときます。最後のサリームさんのお話も爽やかで素敵でした。2015/04/15
カロリーナ
70
☆4 魚住くんシリーズ第2弾。「なぁ、あんたが──兄貴を、殺したんやろ?」突如魚住の前に現れた日下部と名乗る男。日下部の兄と魚住の間で嘗て何があったのか?長さの異なる4編を収録した青春群像劇。魚住くんの背景が判り出しました。掌編『ハッピーバースデーⅠ』の“Ⅰ”の意味が気になります。“Ⅱ”もあるでしょうか?やっぱり濱田はいいキャラしてます。濃ゆいー!一方で伊東くんの今後が心配…。るみ子には今後の登場も期待。榎田さんの描く人物は、みんな平べったくないからこそ惹き込まれるんだろうな。今回はサブキャラ・サリームを2014/11/16
papako
63
横ヤリが入り、少しずつ少しずつ意識が変わり始める巻。魚住くんが久留米に惹かれるんだろうなって読んでいたら、久留米の方にも意識の変化があった。るみ子の絡みがイヤな方向にいくかと警戒したけど、いい感じに着地して一安心。読んでても、別にBLという感じでもなく、ただただもどかしい恋愛小説です。濱田の保護者っぷりがおかしくて、でもその見守る感じが心地いい。『自分の時間を生きている』魚住くんが、この先誰かと同じ時間を生きられるようになるのかしら。2018/08/19
ほのぼの
62
魚住くんシリーズ第2弾。もう、いろいろヘヴィ過ぎて…。読了後しばし呆然となる。美しすぎる大学院生、魚住くん。前作でその生い立ちに薄幸さがにじみ出ていたけど、想像以上に不幸だ。まだ全てが明らかになったわけではない。だがもう知るのが怖いよ。このまま生命反応が薄い不思議ちゃんでいいから、どうか穏やかに生きてくれ。久留米、頼むよ!番外編『月下のレヴェランス』が素晴らしい。国籍やら性別やら、そんなモンどうでもいいっ。【ただ、自分の夢を追う者になる】月あかりの下のレヴェランス(お辞儀)。その美しさに涙が出た。2025/04/12