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内容説明
ついに“世界の終わり”に到達したマリアたち。だが、地獄帝王の御所“終わりの果て”はいまだ遠かった。繰り広げられる悪夢のような戦い。死力を尽くして突き進む仲間たち。現実が引き裂かれ、叫び声は途切れ、溢れ返り涸れる涙、その行く先に待っているものとはいったい―!?すべての謎が明かされ、世界の真実がもたらされるとき、マリアたちは究極の選択を迫られる!ロングヒットファンタジーシリーズ、ここに堂々完結…!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
25
長かったこの薔薇のマリアという作品も遂に終わりへ。いつも悲惨な状況で僅かな光しか見えない戦いを生きてきた人物たちが容赦なく殺されていく姿は読んでいてツラい。だが彼らが死んでも彼らの姿、記憶様々なものを生き残った人に継がれていく。まがいものでも意味を持たせることが出来る。トマトクン、SIXの発言には心を打たれた。アジアンと薔薇のマリアの再会。そして死者が創り、その意思を継いだ者たちが生きていくこの作品の世界に感謝を。本当に素晴らしい作品に出会えてよかった。2014/05/09
まろりん
18
完結。読み終わってしまった。性別どっちなのとか、ラノベ最弱主人公とか言われていたマリアローズは確かに能力的・スペック的には弱かったと思う。でも表紙のロゴにあるように間違いなくA Brave Heart of Red Roseだった。単なる無謀や楽天思考ではなく、出会った人達、出来事、それら全てを感じて、考えてのもの。そしてそれはマリアだけじゃなく他の皆も。この作品で綴られた彼らの想いと生き様は、いつまでも自分の心に残ると思う。十文字も薔薇マリは自分だけのものじゃないと言ってたしね。今は皆様のものだと。2014/04/27
まろにえ
17
嗚呼、最後まで心震わされる作品でした。最後までやっぱり一番好きな作品です。ワールドエンド&ボスはRPGのラスダンを思い出させる作りで熱かった。超一線級のサフィニア達は『ファンタジー作品の住人は現代兵器の前では無力』のセオリーをブチ壊す強さで、ここまで強かったのかと改めて思わされた。SIXとマチルダもここに来てあの見せ場…心震えました。始まりの剣でもある劫火も活躍。ページを捲る度に死闘の中、倒れていくキャラに戦々恐々。嗚呼!!そんなあんまり過ぎる…あの二人には幸せになって欲しかった…涙が止まらない。→2014/04/29
u
12
とりあえず、作者にお疲れ様でした、と言いたい。たくさんのキャラクターたちが、たくさん生きた、こんなにも必死で生きようとした小説はないかもしれない、と思うほど。作中のトマトクンの叫びが、胸に響く。確かに、ここにひとつの世界があって、物語は終わっても、あのキャラクター達はそれでもこの先もあの世界で息づいている、そう思える小説でした。2014/05/04
千円
11
お疲れ様でした。1冊の本で、ここまで消耗したのは久しぶりです。正直なところ、整理はつきません。語り出したら止まりません。ラストについては、色んな解釈が出来そうですし。とにかく『生きる』と言うことに真摯に向き合った作品だったな、と思います。全ての登場人物が、みんな必死に生きて、戦って、時には死んでいく。素晴らしかったと思います。ありがとうございました。2014/05/16