出版社内容情報
冤罪事件や親友の裏切りで凜々子大ピンチ!? 波乱万丈のシリーズ第3弾!小学校の同級生で親友の明日香に裏切られた凛々子。さらに自分の仕事のミスが妹・温子の破談をまねいていたことを知る。自己嫌悪に陥った凛々子は同期の神蔵守にある決断を伝えるが……!?
阿川 佐和子[アガワ サワコ]
内容説明
親友・明日香の記事によって誤審を暴かれ、検事失業のピンチに陥った凛々子。それでも事件の真相を追い求め続けるなかで凛々子は冤罪犯が隠していた別の罪に気づく。ところが被害女性を訪ねたものの門前払いにされてしまい、その裏に明日香がいることを知り…。一方プライベートでは妹・温子の破談に責任を感じた凛々子が大暴走し、神蔵守にまさかの逆プロポーズ!?下町育ちの女検事の成長物語、恋と友情のゆくえは―!
著者等紹介
阿川佐和子[アガワサワコ]
1953年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部西洋史学科卒、81年『朝のホットライン』のリポーターに。99年檀ふみ氏との往復エッセイ『ああ言えばこう食う』(集英社)で第15回講談社エッセイ賞を、2000年『ウメ子』(小学館)で第15回坪田譲治文学賞を、08年『婚約のあとで』(新潮社)で第15回島清恋愛文学賞を受賞。14年、第62回菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
future4227
51
いい所で「つづく」的な終わり方をした前巻の後編とも言うべき第3巻。凛々子の親友、明日香との亀裂。検事と新聞記者というそれぞれのプロ意識と友情との狭間で、二人が少しずつ折り合いをつけていく様子がなんとも微笑ましい。整形美人の明日香の目を通して、容姿や美醜によって態度を豹変させる世の中の男どもを嘲笑うかのようなドSっぽい所がいかにも阿川さんらしいな。そして、凛々子と神蔵くんの掛け合いは、まるで誉田哲也氏の小説に出てくる姫川玲子と井岡にそっくりと思うのは私だけだろうか。2018/05/17
ゆきちん
42
なんだかんだで、めでたしめでたし展開なんだろうけど、周りの使われ方が雑だなー。アルバイト3人とか、神蔵は余りにも可哀想な使われ方。凛々子は成長過程にあると考えて読まないとなんだか検事として幼い印象が。さて、次が最終巻。どうなりますか。2019/08/03
HMax
22
称賛は最高の栄養剤である。必ず実践します。凛々子も汚名返上。それにしても、明日香さん、人は見た目が9割といいますから、これまで良く頑張りました。それにお父さん、初めて凛々子の職場を見学にきて、激しく感動。活躍することがない順子も時々良いこと言いますねえ。神蔵守、相変わらずかわいそう。温子もすっかり豆腐屋さん。2019/04/13
ロボット刑事K
17
新聞等のマスコミは正義でもなんでもありません。あれは、商売ですから。ジャーナリスト等でその手の勘違いしてる人は多いですね。新聞は社会の公器だとかなんとか。ま、ご自分がそう信じてるなら、あれこれ申しませんが。目的の為には手段を選ばず騙し討ちで脇の甘い幼なじみをハメるとは、大した正義っぷりです。一方で、性犯罪被害者の傷口に塩を塗り込むような凛々子のやり方は絶対に許容できません。セカンドレイプですよ、こんな最悪の禁じ手。後悔で眠れない夜が来るはず。☆2つ。名誉挽回のためならなんでもあり?アンタ検事向いてないよ。2022/05/30
ぬぬ
14
最近ちょっと精神的に波が激しく、憂鬱な時が多く、夜も眠れない日々が続いていたけど、『正義のセ』を読んでいるときには嫌な事、辛い事全部吹っ飛んじゃうくらい夢中になれました!泣いて、笑って、また泣いて、そしてもう一回笑って…今回は女性の友情に焦点を当てて話が展開していくのだが、なかなか面白かった!そもそも友情ってどんな感じなんだろう…何なんだろう…そういえば生まれてこの方友情とは無縁の自分に気付く…苦笑 正義のセ3、特に今を頑張る女性にオススメです!!2018/03/25