内容説明
江戸幕府のもとで平和な時代が続き、商業が発達し、人びとの暮らしも豊かになっていきました。特に将軍のおひざもとである江戸は、18世紀初めには100万人が住む、世界でも有数の大都市となりました。一方で幕府は財政難になやむようになり、第8代将軍吉宗は享保の改革を行いました。18世紀後半からは、オランダ語で西洋の学問を学ぶ蘭学も盛んになりますが、北方からはロシアが日本に貿易を求めてやってきます。
目次
第1章 徳川綱吉と元禄文化(商業の発達と江戸の町;栄える上方と元禄文化;綱吉と生類憐みの令;赤穂浪士の討ち入り)
第2章 徳川吉宗と享保の改革(新井白石と正徳の治;第八代将軍徳川吉宗;享保の改革;米将軍と享保の飢饉)
第3章 田沼意次の時代(側用人田沼意次;田沼意次の商業政策;国学と蘭学;天明の飢饉と浅間山の大噴火)
第4章 寛政の改革と化政文化(松平定信と寛政の改革;化政文化;学問の発達とシーボルト;弱まる幕府と成長する藩)
もーっと歴史が分かる!わくわく特別授業(なるほど図解「年貢を納めよう」;ここに注目「農具の歴史」;おしえて!先生(Q&A)・年表)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆるり
16
江戸中期の町人文化が楽しかったですね。ゆとりあれば楽しき文化。質素倹約ばかりでは息がつまるね。「白河の清きに魚のすみかねて、もとのにごりの田沼恋しき」田沼意次のワイロ政治は商業に重きをおいたもの。なんだろ、田中角栄を思い出したな。暴れん坊将軍8代吉宗はさすがカッコよく描かれています。コメから貨幣へ、経済が変化したのはこの頃。迫りくる異国の影。次号ではさらなる歴史のうねりが!2021/09/25
ツキノ
16
各所でいい評判を聞く角川まんが学習シリーズ「日本の歴史」。図書館の利用者さんの返却があったので読んでみる。江戸中期がよくわかる。ぎっちり情報がつまっている。イラストはイマドキすぎず、とてもいいかんじ。しかし改革っていうのはむずかしい。生きている人(いまでいえば国民)のくらしが変わってしまう。相手は人間なのだから「規制」しすぎるのがダメなのだよ…錦絵の話も出てきて読み応えあった。2016/03/21
りなお
14
徳川 5代家綱〜11代家斉まで。それぞれの時代にそれぞれ信念を持って政治を行う人たちが興味深い。特に田沼意次は賄賂政治の人というイメージでしたが、商業・経済・貨幣の重要性にいち早く気付いていたんですね。貸本や江戸の識字率の高さ、各藩の特産品など読んでて面白い巻でした。2020/06/30
ショウジ
12
江戸時代中期、徳川綱吉、徳川吉宗辺りのことが書かれています。これを読むと江戸時代の発展の仕方は他の時代とかけ離れているなと改めて感じます。2022/06/16
Yたろー
12
徳川綱吉の時期〜諸外国が日本に通商を求め始めるまで。江戸時代は、元禄文化→松平定信の改革による倹約→化政文化と言う風に文化が発展していった。鎌倉、室町、江戸幕府の中だったら、一番江戸幕府が安定していると思う。2020/04/25