内容説明
コロンビアの巨大麻薬カルテル“兄弟団”を殱滅するため、コブラは作戦を実行に移す。敵組織幹部の娘を人質に裏切者リストを入手、それと同時に謀報網を駆使して国内への密輪ルートを暴き出す。対空用に爆撃機を配備、海上に武装艦を展開し、敵に姿を見せないまま鉄壁の組織を崩壊させてゆくコブラだったが、その作戦は大きな代償を強いるものだった…。圧倒的なリアリティで描かれる、軍事サスペンスの最高峰。
著者等紹介
フォーサイス,フレデリック[フォーサイス,フレデリック] [Forsyth,Frederick]
1938~。英ケント州生まれ。空軍のパイロットなどを経て、ロイター通信、BBC放送の記者を務めた後、作家に。1971年ドゴール暗殺をテーマに書いた長編『ジャッカルの日』で小説家としてデビューして以来、綿密な取材力とストーリーテリングの天賦の才で世界を沸かせ続けている。現在も“マスター・ストーリーテラー”の称号は衰えることはない(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨーイチ
33
強国が本気になってコカインビジネスを潰しにかかったら、こうなるだろうってことか。目的が「正義」を背負っているため、作戦に従事するスペシャリスト達も良心の呵責を覚えないだろうし。「鶏を裂くに牛刀」って気もするがコブラのプランとアヴェンジャーの現場力で胸のすく作戦が実行されて行く。仕上げの混乱、流血の後に来るものは果たして? これ以上はルール違反。今はどうか知らないが、コカインってコロンビアの特産品?らしくコロンビアから北米と欧州に出荷されるシステムが詳細に記述されている。続く2018/09/11
ひよこ
29
上巻が準備編だとしたら、下巻は攻撃編と言ったところでしょうか。作品名を『デクスター』に変えたほうがいいくらい、デクスターが働きます。セリフはほとんどないけど、圧倒的な情報量と気持ちよく麻薬カルテルを追い詰めていくので全く飽きさせず一気読み。最後の幕切れは意外だった。コブラとデクスターは既に別の作品で出ていたんですね。そっちから読めばよかった…。2022/09/22
James Hayashi
28
こんなもんかなーというのが感想。学生時代読んだフォーサイスはかなり面白かったが、アフガンの男やこの作品もイマイチ。麻薬密輸を違った形で行なっているため、違った場面が異常に多く登場人物も数多い。その書き方が訳者のせいかわからないが箇条書きっぽく面白さが半減。結末もそれなり。2017/08/26
きょちょ
23
フォーサイスファンでも好き嫌いが分かれそうな作品。 コブラとアヴェンジャーが組むと、巨大麻薬組織もこうまでいとも簡単にやられてしまうのか! もちろん米英の軍隊の協力があるのだが、あまりにも一方的だ。 私は痛快だったが。 麻薬組織をつぶすなら私ならこうやる、というフォーサイスのアイデアだそうだ。 ところが、ところが、である。 あぁ、そうくるか・・・。 最後はコブラとアヴェンジャーの人となりの違いが見えて面白い。 ★★★★2018/07/12
智哉
7
コブラプロジェクトは、圧倒的な権力や財力に頼るだけでなく、疑心暗鬼に陥る敵の心理を巧みに操り、想定外の出来事も皆無で、完璧な作戦遂行に終始した。大統領選を理由にプロジェクトの中止を迫る補佐官の言葉も想定していたに違いない。2020/07/27