出版社内容情報
41歳の岡村は、息子がサッカー部を辞めた理由を知るため、地元の草サッカーチームに参加する。思うように身体は動かないが、それぞれの事情を抱える仲間と過ごすうち、岡村の中で何かが変わり始める……。
内容説明
出版社に勤める41歳の岡村は、突然の異動により、会社での居場所を失いつつあった。そんなとき、息子の陽平から中学校のサッカー部をやめると宣言される。息子の気持ちが知りたい岡村は、陽平の元コーチの真田に誘われ、草サッカーチームに参加することに。思うように身体は動かず、筋肉痛の日々。しかし、それぞれの事情を抱える仲間とボールを追ううちに、岡村の中で何かが変わり始める―。今に悩む人の背中を押してくれる、人生の再出発の物語。
著者等紹介
はらだみずき[ハラダミズキ]
千葉県生まれ。2006年『サッカーボーイズ再会のグラウンド』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アメフトファン
49
面白かったです。僕ぐらいの年代の方が読むには丁度良いのではと思います。息子がサッカーを辞めた理由を知りたいと中年の草サッカーチームに入る主人公。仕事でも異動がありもやもやしていた主人公が草サッカーに夢中になっていくに連れて新しい世界を発見する。ありがちなストーリーですが、何かを始めるのに遅すぎるということが無いんだなという事に勇気を貰いました。息子が部活とかに入ったらまた読み返してみたいです。2014/05/11
matsu04
38
職場でも家庭でもちょっとうまく行かない厄年の主人公が、中年オヤジの集まる草サッカーチームに入る。メンバーらはただのサッカー好きではなく、少年チームのコーチなどサッカーに深く関わっている面々だったりする。サッカー未経験だった主人公も彼らに感化され、やがて家族仲も仕事関係も何だかいい方向へ…、ふうむ。2016/06/12
姫
25
とても嬉しい気持ちにさせてくれた本です。四十代男性、会社では色々あり自分の立場が少し危うい、当然悩む。そしてそんな時、中学生の息子がサッカー部をやめる。家でも外でも問題を抱えて、どうすればいいか分からない時なのに、気付いたら自分が草サッカーを始めていた。スポーツなんかやったことないのに徐々にサッカーの魅力に取り憑かれる。サッカーを通じて色々な人との輪ができ、視野が広り、そのおかげで仕事にも精が出て、息子との距離も縮まる。スポーツは万能ではないのできっとこんなに上手く事は運びません。でもすごく良かった。2014/05/24
一五
8
出版社に勤める中年男性 岡村。息子の「サッカー部やめる」から、自分がサッカーをはじめてみる。オジサン達の頑張りとサッカーへの思い、…よくやるよだか、すごいなだか2022/03/26
西澤 隆
8
中1で人数ギリギリチームのGKをしている息子が読了した瞬間に顔を真っ赤にして仰向けになり「あ”ー」と叫んだ本。それがあまりのインパクトで「いい本なんだろうな」と思う一方「この間まで小学生だったヤツに響く話なのか」と後回しにしていた本。子どものサッカーを一緒になって大いに楽しんでいるサッカー未経験50オヤジが読むと違うのだろうなと思えばなぜか「!」。そしてこの本に13のコドモが「!」するということに知らないコドモの一面をみたようで胸が熱くもなりました。ヤツは成長しているのだなあ。僕も負けずに踏み出さなきゃね2022/01/01