出版社内容情報
「残された人生でやっておきたいこと」 74歳のイコさんの場合は、五歳で死別してしまった岡山にある母の生家まで、バイクツーリングをすることだった。そこで出会ったのは、不思議な少女で……。
内容説明
やっちゃおうかな、そうよ、私のラストラン!74歳のイコさんは、真っ黒なライダースーツに身を包み、真っ赤なオートバイを走らせる。目指すは、幼い頃に死に別れてしまった母親の生家がある岡山。東京から約640kmの快適な旅。古い写真を頼りに、当時の姿で残っている家をようやく探し出す。そこで出会ったのは、12歳の姿をした母親の幽霊!?なぜか気が合った2人の旅が始まる―。『魔女の宅急便』の著者が贈る自伝的小説!
著者等紹介
角野栄子[カドノエイコ]
東京生まれ。大学卒業後、出版社に勤務。25歳からのブラジル滞在の体験を描いた『ルイジンニョ少年ブラジルをたずねて』で作家デビュー。以来、第一線で活躍する。1982年『大どろぼうブラブラ氏』で産経児童出版文化賞大賞、84年『わたしのママはしずかさん』で路傍の石文学賞、『ズボン船長さんの話』で旺文社児童文学賞、『おはいんなさいえりまきに』で産経児童出版文化賞、85年『魔女の宅急便』で野間児童文芸賞、小学館文学賞、IBBYオナーリスト文学賞など多数受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
neimu
63
読み進めることがなかなかできず、ちょっと挫折。母の介護のせいもあって内容がなかなか頭に入っていかないのかも。角野栄子さんの特集番組を見たので、そのついでにと思って手に取ったのだが。普段着のファッション、とても憧れなので。角野さんのような装いをしたいと思っていたので、表紙の皮のバイクスーツ姿はちょっとびっくり。でもアクセントカラーの赤は角野さんらしい。親との関係、知りたくても父亡くなり母は呆けている。何とも複雑な気持ちになってしまい、読み進められない。もう少し時間をおいてから再度挑戦してみよう。2020/12/23
優希
58
何と言ってもイコさんが格好良いです。74歳にしてオートバイ。そして12歳の姿をした母親・ふーちゃんに出会い、ちょっとした旅が始まるのが微笑ましいです。生前と死後の関係ですが、気が合うというのがいいですよね。可愛らしい物語でした。2019/04/06
hirune
51
【Audible】74歳で真っ赤な250ccバイク「オオタくん」を駆ってのラスト ラン。イコちゃん なんてカッコいい♡そして幼い頃死別した母親の"12歳の"幽霊ふーちゃんとふたり旅になって、道中 他の幽霊に会ったり、ふーちゃんの実家が壊されたり、行きあった少年ライダーにふーちゃんが恋をして付いてっちゃったり(彼にはふーちゃん 見えないのに)。ちょっと不思議な珍道中で固い絆の出来上がった逆転母娘コンビ。せいのっで一緒に成仏するのも楽しいかも??その時がきたらね。2018/03/16
はつばあば
48
いつまでバイクに乗ってられるかと不安でしたが、まだまだイケる!と思わせてくれました。幽霊とのお付き合いはないけれど、「老いて益々盛んなり」は見習いたい。老人応援歌と受け取り、反抗心も蓄えて・・気持ちだけでも若返りを図っていきます(#^.^#)2015/09/20
九月猫
48
10歳のイコちゃんの物語に続けて読んだ。戦争中「ご時世だから」の一言でいろんなことを我慢したイコちゃん。74歳のイコさんは我慢なんてしない。自由だ。そこに平和な日本の姿を見て、続編ではないけどなんだかしみじみした。バイクに跨り旅に出たイコさんの行先は岡山。5歳の時に亡くなった母親の生家。少女の姿になった母親ふーちゃんの幽霊と出会い、奇妙でとびきり楽しい旅へと変わる。12歳のふーちゃんに、子どものイコさんの心は複雑だけど、読んでいて何度も笑ってしまった。始まりはラストランだった旅、終わりはふたりの始まりに。2015/09/04
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