出版社内容情報
奉行所の未解決案件を秘密裡に処理する「奉行組」として悪を成敗するかたわら、絵師としての腕前も磨いてゆく彦蔵。だが彦蔵は、ある出会いをきっかけに、大きな時代のうねりに飛び込んでゆく……。
内容説明
文化4年、択捉島がオロシャの軍艦に襲撃されたころ―彦蔵は、町奉行所で裁けぬ悪を成敗する「奉行組」の頭、根岸肥前守に近づく謎の男の存在を知る。男との出会いを機に思い知ったのは、異国の脅威、そして世界の中での日本の小ささ、弱さだった。修業中の絵のほうでは、版元の蔦屋重三郎から難題を与えられ苦悩することに…。大きな時代のうねりが、彦蔵を巻き込んでゆく。絶好調の書き下ろし時代小説、シリーズ第4弾。
著者等紹介
稲葉稔[イナバミノル]
1955年、熊本県生まれ。脚本家・放送作家などを経て、94年に作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
49
風塵の剣 4巻。彦蔵さん時代の流れに翻弄されながらも、自分の進むべき道を探しだしたのか、5巻を読み始めます。2014/07/30
かずぺん
2
益々面白くなります。五巻に入ります。2021/08/06
あかんべ
2
ここに来て彦蔵の行く末が大きく変換。捕り物手伝い、絵描き修行からも離れ、河遠藩に仕官?長崎留学?蝦夷行き?続きが楽しみ。2013/12/29
ひさか
0
4巻め。思いも寄らない筋運びで、彦蔵の行く方向が、どんどんと変わって行くようです。次巻が楽しみです。2014/02/15
ホンダワラ金造
0
稲葉稔の描くヒーロー像がどうやら私の好みに合うようなのだ。不遇な育ち、または不遇な過去、それを背負いつつ自らを研鑽を重ねあるべき自分を模索する。その成長の物語の主人公には思い入れをしてしまう。このシリーズの主人公彦蔵はその集大成のような気がする。父母を殺され、不遇な少年時代にある出会いで師・父とも仰ぐ人にたまたま育てられ、その剣は敵なしの力量を得る。世の中に出てこんどは世の中の情勢仕組みに目覚めた。さてどう成長してゆくのか・・・・・・。2013/12/13