出版社内容情報
江戸算法塾・長谷部道場の二文字厚助は「十字環」の解法をめぐり、謎の算法者を追う旅に出た。事件、騒動、銭勘定――。算法ならば通る理屈も、まるくおさまるためしなし。悪戦苦闘の珍道中、痛快時代小説!
内容説明
苦労して解いた算法の難問「十字環」に、旅の算法者が新しい解き方を示したという。面目を潰された江戸算法塾・長谷部塾の二文字厚助は、“刀を抜かぬ果たし合い”をすべく、謎の算法者を追う旅に出た。ある日、山の土地分割を巡り争う村に立ち寄った厚助は、得意の算法を使い山を測ってやるのだが…。事件、騒動、銭勘定。算法ならば通る理屈も、人の世ではまるくおさまるためしなし。悪戦苦闘の珍道中、痛快時代小説。
著者等紹介
岩井三四二[イワイミヨジ]
1958年岐阜県生まれ。小説現代新人賞、歴史群像大賞を受賞後、2003年に『月ノ浦惣庄公事置書』で松本清張賞を受賞し、作家生活に入る。同年『村を助くは誰ぞ』で歴史文学賞を、08年には『清佑、ただいま在庄』で中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
m
3
図書館リサイクル本。謎の算法者を追うべく旅に出た厚助が、行く先々で騒動に巻き込まれる。理屈が通らないことも世の中にはたくさんあるよね。意外と面白かった。2018/05/29
えびえび
2
兵法を算法に置き換えた仇討ちモノってのは物騒ですが、算術の解を求めて人を追うお話。算法そのものが話に絡むことはなく、武家の三男坊の珍道中でしかありません。江戸モノが好きな人なら楽しく読めるのではないでしょうか。2013/06/07
とっぽ
2
江戸時代の算学者の物語です。といっても難しいお話ではなく、算学をキーにした庶民の生活ものです。ある理由から旅に出てそこで出会う人たちと算学を通じたやりとりをします。すこし読み応えがなかったきがします。2013/03/29
yoshisan48
1
江戸時代、主人公の算学者が、十文環という算法の問題の解法を求めて各地を回るという、新鮮な設定だった。連作になっていて、面白かった。2020/05/04
まさ影
1
読書メーターの皆さんの感想は的確だなと思った。2014/02/05