出版社内容情報
豪華特急の車中での息詰まる頭脳戦!
交通事故で死亡した女性の財布に残されていた、新聞広告の切り抜き。十津川警部は、この切り抜きに隠された陰謀計画を推理する。一方、京都駅の0番ホームには、新聞広告を目にした残りのメンバーが集結し始め……。
内容説明
交通事故で死亡した女性の財布に残されていた新聞広告の切り抜きには、暗号めいた数字が記されていた。十津川警部は、この切り抜きに隠された犯行計画に気づく。それは、首相と総務大臣が首相公邸で死亡した事件に端を発していた。一方、京都駅の0番ホームには、新聞広告を目にした犯人グループが集結する。寝台特急に乗り込んだ彼らの綿密な計画とは?豪華寝台特急「カシオペア」の中で、犯人との息詰まる攻防が始まる。
著者等紹介
西村京太郎[ニシムラキョウタロウ]
1930年東京生まれ。65年『天使の傷痕』で江戸川乱歩賞受賞。81年『終着駅殺人事件』で日本推理作家協会賞受賞。2004年には第8回日本ミステリー文学大賞を受賞。トラベル・ミステリーで活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
エリク
27
詳しくは知らないのですが、夜行列車ってもう無いんでしたっけ? この本は、政治家の教え子7(6)人(一人は、物語の序論で死ぬので)のテロの話です。 警察が、すぐわかるようなストーリー構成は好きじゃないのですが、トリック自体は面白かったので良かったですw2019/12/21
R
12
京都が舞台かと思いきや、日本を縦断するトラベルミステリでした。十津川警部シリーズですが、まさかの国際問題でテロと戦うといっても差し支えがない内容に驚きました。とはいえ、新聞の通信欄による暗号伝達や、時刻表トリックとはいわないが、列車トリックを主軸とした事件の展開は、お約束を踏襲しているようで、楽しんで読めました。あくまで事件の解決が仕事で、その背景にあるものは描かないという潔さに脱帽です。2016/05/26
ちゃさち
5
十津川警部の話とは知らず読んだ。寝台特急を使ったミステリーでスラスラ読めた。2015/09/10
タカシ
5
冒頭から楽しめる内容で、この事件の根底にある事件も興味をそそる内容でした。ただ、面白い内容なのに、ページ数が少なくて残念でした。2013/09/17
ビスコ
4
タイトルと表紙が似合わない気もするが、内容とは合っている。 元が単行本(角川書店50周年記念だったかな?)というせいか、いつもより薄く感じる。が、内容は、新聞の謎の暗号、一つの交通事故から始まり、豪華寝台特急・カシオペアジャックと、濃密で、薄さを感じさせない。ミステリとしては倒叙モノに当たる。 事件が終わってから、つまりラストの論戦も見もの。2015/01/20