出版社内容情報
エネルギー資源をめぐる男たちの野望と挫折を描く大型ビジネス小説。
サハリンの巨大ガス田開発、イランの「日の丸油田」、エネルギー・デリバティブで儲けようとする投資銀行。世界のエネルギー市場で男たちは何を見たのか。壮大な国際ビジネス小説。
内容説明
大手総合商社燃料部員の金沢明彦は、ロシア・サハリンの巨大ガス田開発を命じられる。同じ頃、下位商社役員で中近東に名前を轟かす亀岡吾郎は、野望に燃える通産官僚十文字一と結託し、イランの巨大油田開発に日本政府を巻き込む。シンガポールでは、米系投資銀行出身の秋月修二が中国企業に巧妙なエネルギー・デリバティブ取引を仕掛ける。世界を相手に資源開発に挑む男たちを壮大なスケールで描く。
著者等紹介
黒木亮[クロキリョウ]
1957年、北海道生まれ。カイロ・アメリカン大学大学院(中東研究科)修士。都市銀行、証券会社、総合商社に23年あまり勤務し、国際協調融資、プロジェクト・ファイナンス、航空機ファイナンスなど数多くの案件を手がける。2000年『トップ・レフト』で作家デビュー。中学時代から長距離ランナーとして活躍し、早稲田大学時代に箱根駅伝に2回出場、20kmで道路北海道記録を塗りかえた。ランナーとしての半生は自伝的小説『冬の喝采』にノンフィクションで綴られている。英国在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ken
4
スケールが大きく壮大。ファイナンスや業界の専門用語が出てくるので少々読みにくい部分もあるが、それほど気にならない。 複数の案件が出てくるが、ここがどう絡み合っているのかが読み取れなかった。下巻に期待。2022/08/06
sab
3
ロシアウクライナ問題で巷間を賑わせるサハリンプロジェクトを中心に、商社、銀行、官庁のエネルギービジネスを国際情勢を交えながら活写する。著者の経歴が遺憾なく発揮されており、神は細部に宿るがごとくディールや契約やスキームの細かい話まで詰められていて情報量が多く勉強になる反面、小説としてはスピード感を落としてしまって勿体ないことになっている。国際ビジネスに触れられる意味で、商社を目指す学生等には格好の読み物ではないか(版を間違えたため再投稿)2022/08/20
takao
2
ふむ2021/08/09
たぶ
2
ストーリ性がある、というよりあちこちで起こっていることを淡々と記述していく、という感じで、いまいち楽しみ方がわからなかった。出来事同士のつながりがなんとなく見えてくると、だんだん楽しめるようになった。仕事ってこういう感じなのかな、と思った。2014/12/20
ひぐ
0
小説というよりは、エネルギー業界って、こんなんですよという紹介本という感じ。業界用語が多彩で読み込むのに苦労した。2017/07/15