出版社内容情報
堂場 瞬一[ドウバ シュンイチ]
著・文・その他
内容説明
フリーライターの広瀬隆二は、元代議士の今井から15年前に失踪した娘・香奈の捜索を依頼される。追跡取材を続けるうち、広瀬はかつて交通事故で失った自分の恋人と重ね合わせ、まだ見ぬ“幻の女”に次第に惹かれていく。しかし、行く手を阻むかのように襲い掛かる謎の男たち。香奈失踪の裏に隠された巨大な組織的陰謀とは。そして待ち受ける衝撃の結末…。息もつかせぬスピード感で駆け抜ける、社会派クライムサスペンス。
著者等紹介
堂場瞬一[ドウバシュンイチ]
1963年茨城県生まれ。青山学院大学国際政治経済学部卒業。新聞社勤務のかたわら小説を執筆し、2000年『8年』で第13回小説すばる新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
95
【日本より救援物資第1弾(Tちゃん、ありがとう❤️)】堂場さん久方の本格的ハードボイルド。今の時代レアな、お酒もタバコもガンガンやっちゃうヒーロー登場。そしてこのヒーローは女性に滅法弱い(苦笑)。強いて言えば私にはそこが不満。いくら昔の彼女に似てるからって、そんなに簡単に恋に落ちちゃうもの?!事件の全容(動機)については、ほぼ冒頭で見えてしまったので、これも追い詰めていくタイプの人間ドラマ。悪者をバッタバッタとなぎ倒すシーンが超かっこいい。これでお料理上手なら、まさに私の理想のヒーローでした。2015/03/16
じいじ
89
17作目は、大好きな社会派モノ。35歳のフリーライター広瀬隆二が、国会の爆弾男と異名をとる元代議士から15年前に家出した娘・香奈の探索を頼まれる。「男の生き方を決めるのは女だ。―女が変われば男が変わる…」と、隆二の格好良さが際立つ。タバコがよく似合います。福島県会津→静岡県伊東→下田…と場面は目まぐるしく転回。妨害する輩とのカーチェイスもあるハードボイルド。でも、香奈にのめり込んでいくストーリーは純愛小説の雰囲気も…。何の不自由もない家庭環境から、香奈はなぜ逃げ出したのか?…が早く知りたくなります。2016/08/08
kei302
54
スピード感と謎に包まれた前半の展開に対し、真相が凝り過ぎで・・置いてきぼり感。設定について行けなかった。 ラストも辛すぎます。大沢在昌氏の作品の主人公を純情にしたタイプで、好感は持てました。大沢作品の男は豊満なスタイルにフラフラと惑わされ痛い目に。その点堂場作品の男性には自制心と品がある。土地は金を生む。私に周辺では、土地は単なるお荷物。不良債権です。誰か買って~。2020/08/13
シンシア
35
引退した代議士の自叙伝を書かせてもらう代わりに、行方不明になっている娘を探すことになったライター。ライターの目線で読み進めたが、最後はあまりにも悲しい結末であった。今まで読んだ作品とはちょっと違う作風でしょうか?まだまだ読みたい作家さんです。2023/03/07
禅
28
フリーライターが政界を引退した政治家の自叙伝を制作することになる。取材すると家出した娘が居ることが判明。娘を探してほしいと頼まれトラブルに巻き込まれていく主人公。真相は気色悪くラストは受け入れ難いものだった。2023/05/06