出版社内容情報
読む者をむせび泣かす、とてつもなく怖いお伽噺。日本ホラー小説大賞受賞作
繭煮でむせ返る製糸工場。故郷に残した家族のため、恥辱に耐えながら、健気に奮闘する少女たち。今宵、無垢な少女たちの園がじわりじわりと犯される……。
内容説明
家計を助けるため12歳で製糸工場に働きに出ることになった少女・お初。被傭期間は3年。期間中は会社の命令に逆らうことはできない。身体検査や全裸になっての虫干しから始まった奇妙な工女生活は、予想に反し快適だったが、それもつかの間、次第に逃れられない恐怖の惨劇に変貌してゆく…。煮繭の臭いでむせ返る製糸工場にうごめく淫靡な恐怖を描く、とてつもなく怖いお伽噺。選考委員をうならせたホラー小説大賞受賞作。
著者等紹介
一路晃司[イチロコウジ]
北海道北見市生まれ。東京農業大学、畜産会社を経てオーストラリアのクイーンズランド・カレッジ・オブ・アート映画テレビ学科(現・グリフィス映画学校映画テレビ学科)に入学。卒業後、2010年『お初の繭』にて、第17回日本ホラー小説大賞・大賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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