出版社内容情報
失われた世界への探検、著者初の中南米・古代遺跡紀行。
いない。誰もいない。ここにはもう誰もいない。みんなどこかへ行ってしまった??。眼前の古代遺跡に失われた物語を見る作家。メキシコ、ペルー、遺跡を辿りながら、物語を夢想する、小説家の遺跡紀行。
内容説明
いない。誰もいない。ここにはもう誰もいない。みんなどこかへ行ってしまった―。鬱蒼とした熱帯雨林、高度な技術で積み上げられた石門、張り巡らされた水路、動かない車輪。古代文明の壮大な足跡を辿り、メキシコ、グアテマラ、ペルーを訪れた物語作家は、遺跡に道にホテルに、“気配”を色濃く感じ取る。インカ、マヤ、失われた都市。そこに秘められた物語の種とは。人類のセンス・オブ・ワンダーに迫る、中南米紀行。
著者等紹介
恩田陸[オンダリク]
1964年、宮城県生まれ。91年、第3回日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となり、『六番目の小夜子』でデビュー。2005年、『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞、第2回本屋大賞。06年、『ユージニア』で第59回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門。07年、『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アンジー
39
とても面白かった!少し前に恩田さんの著書「上と外」を読んだのだけど、この舞台がグアテマラの古代遺跡だった。恩田さんはこの物語を書かれたときは、まだグアテマラに行ったことがなかったそうで、この本のご縁で古代文明を巡る旅に行かれたそうだ。メキシコ、グアテマラ、ペルーの古代遺跡の描写と少しの写真、恩田さんの素直な気持ち、地霊との出会いそれから少しの物語…どれを読んでもとても楽しかった。マヤ文明古代遺跡は私の憧れの場所。この本で旅行するにもかなりの体力が必要だと分かった。足腰が弱くなる前に是非旅をしたいと思った。2025/07/06
ちょん
32
恩田さんの南米旅行記。恩田作品に漂う中南米の不思議な雰囲気はこういうところから培われているのか、としみじみ✨写真もちょこちょこあって素敵な一冊。ただ、写真よりも恩田フィルターかかるとこの景色がどんな風に見えているのかな、って考える方が楽しい❤2024/04/04
よしみん
30
紀行文。中南米の古代遺跡やマチュピチュなどを旅した記録。恩田陸さんの旅の感覚と自分の感覚が近い部分があって、嬉しかった。圧倒される遺跡などの記述にもうっとりしたが、そこへ向かうまでの移動中や空き時間における恩田さんの思考が魅力的。作品も好きだけど、恩田さんの考え方が好きなんだなと改めて感じました。私も旅に出たらメモをしよう。それからもう少し遺跡について知りたくなる一冊。2014/06/05
ピップ
28
恩田陸さんが中南米の遺跡を巡る紀行文。マヤ、インカ、マチュピチュ…行ってみたい!おもしろかった!ホテルとか街の様子とか、やっぱり外国の感じがしてホントに楽しそう。まず行くことはないと思う中南米なので、本書で体験できてよかったけど、読むとやっぱり行きたくなる。ただ、高所恐怖症なので、行ってもピラミッドには登れないかな。2019/07/18
Fondsaule
18
★★★★☆ 恩田さんの紀行文のようなエッセイのような。 写真がたくさんあって楽しい2023/03/30