出版社内容情報
名門新聞社を襲った醜聞! メディアの責任を鋭く問う衝撃作。リクエストコスモス社未公開株譲渡をめぐり、政・官・財を巻き込むスキャンダルが発生、日本経済を牽引してきたとの自負を持つ東京経済産業新聞社では、社長が連座し退任に追い込まれる。迷走の始まりだった。
高杉 良[タカスギ リョウ]
著・文・その他
内容説明
日本経済を牽引してきたとの自負を持つ、大手新聞社の東京経済産業新聞社に激震が走った。政官財を巻き込んだリクエストコスモス社未公開株事件に連座して、社長が引責辞任したのだ。しかしそれは、醜聞の始まりにすぎなかった。乱脈経営の末、バブル崩壊で破綻した名門商社が、マスコミ対策として、東経産新聞内部の協力者に巨額の金を支払っていたことが明らかになり…。第四権力の驕りと堕落を白日の下に曝す衝撃の問題作。
著者等紹介
高杉良[タカスギリョウ]
作家。1939年東京生まれ。専門紙記者・編集長を経て、75年『虚構の城』でデビュー。以後、綿密な取材に裏打ちされた企業・経済小説を次々に発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yokmin
14
バブル期の経済スキャンダルを小説化したもの。小説としての迫力はもう一つ。いっそのこと、ノンフィクションにした方がスッキリするかもしれない。2020/05/31
誰かのプリン
14
社会正義を掲げる新聞社も所詮営利企業で、新聞広告を載せる企業に肩入れするのには閉口する。下巻へ2019/05/31
kawa
9
日経を舞台として、前半はバブル期のリクルート事件やイトマン事件との関わり(癒着)を描く。後半は、酒席での有名経営者の品評会、噂話のようでなんだかなと思ってしまう。しかし、新聞社の上層部や敏腕記者をここまで品性お下劣に描くと反発があったのだろうな。ことの真偽を解りませんが---。2016/11/11
あや
4
久々に経済小説モノに手を出したからか、話の起伏が乏しいからか、、長らく積読本でしたが、やっと上巻を読み終えました。リクルート事件やイトマン事件など、名前しか知らず、wikiなしには内容が理解出来ないことも多くありましたが、史実を新鮮に感じることが出来る本でした。最後にはサリン事件も出て来て、自分でも理解できる世代の話になってきたので、下巻は違った視点で読めるかな。日経新聞の体質憂慮について、下巻でどう転ぶのか、このまま終わるのかも気になるポイントです。2012/12/31
Mark X Japan
3
バブルの後半頃からの、社会・経済情勢が良く分かります。当時を知らない、若い世代は、こんな時代があったのかと驚くと思います。あの頃は、良い時代(悪い面もありましリたが)だったと懐古するのはまずいのでしょうか?クエストコスモスの江頭社長・イトセン事件・村中喜三郎等のネーミングも面白いです。2012/08/10