出版社内容情報
創られた英雄、偽りの名将。
隠蔽された失敗、糊塗された責任。
戦後、陸海軍は歴史修正(メイキング)を如何にしたのか?
現代史家を代表する三人が事実だけでなく、虚構を生む土壌まで考察する。
珠玉の昭和史検証。
石原莞爾の戦場経験は乏しく、指揮能力は疑わしい。
山本五十六は「戦争に反対」ではなく「負ける戦争に反対」だっただけ。
海軍善玉論に石原莞爾名将論。否定されて久しいが、未だに根強くイメージが残っているものだ。
それらはなぜ誤っているのか?また、なぜ生まれ、流布され、信奉者を生み出し続けるのか?
さらに瀬島隆三、源田実、奥宮正武、黒島亀人など、事実の隠蔽や改竄を行った人物を俎上にあげ、
『山本五十六』『坂の上の雲』が触れなかった事柄から虚構を生んだ土壌までも考察する。
旧軍人の証言を直に聞いてきた三人が秘話を語りつくす!
■石原の戦争観や戦争論も留学時代の知識の受け売りだった
■瀬島龍三は保阪正康に買収を仕掛けてきた
■阿川弘之『山本五十六』旧版の絶版は、「事件」と呼ぶのがふさわしい
■「その後の秋山真之」を司馬遼太郎が書かなかった理由
■特攻の作戦計画を練ったのは源田実と黒島亀人だった
■最初の特攻要員を志願だったことにしたい海軍軍令部が行った詐術
■辻政信の著作は研究者の参考にならない
■『トラトラトラ』を書いたプランゲも黒島に騙された
■敗北に学んだように見せかけて、敗戦原因をぼかした源田実
【目次】
まえがき
第一章 怪しげな戦史の作者たち
第二章 真相の暴露を恐れる人々
第三章 創られた英雄・山本五十六
第四章 戦史はこうして上書きされる
第五章 「海軍善玉論」 が覆い隠したこと
第六章 平和国家の忘れもの
あとがき
【目次】
まえがき
第一章 怪しげな戦史の作者たち
敗戦によって封印を解かれた日本近現代史/かなりウソが多い当事者たちの証言/辻政信の著作は研究者の参考にならない/海軍参謀・源田実は上手なパフォーマー/組織人としては評価できない石原莞爾/石原莞爾の『世界最終戦論』は当てずっぽうだった/石原は「総力戦論」という時代の最先端に接していなかった/欧米理解にはつながらなかった軍人たちの留学 等
第二章 真相の暴露を恐れる人々
名将にはなれなかった石原莞爾/エリート軍人が宿命的に背負っている学歴社会/いい加減な記述がノーチェックで通ってしまう時代/家族や子孫の証言も危うくなっている/瀬島龍三はソ連崩壊で都合の悪い資料が出ることを恐れていた/瀬島龍三は最後に買収を仕掛けてきた 等
第三章 創られた英雄・山本五十六
阿川弘之『山本五十六』と司馬遼太郎『坂の上の雲』のインパクト/連合艦隊司令長官は昭和の男の憧れだった/山本五十六と考えが合わなかった人々/堀悌吉予備役編入後は、軍令部の言うことは何も聞かなくなった/自分の代表作で「メイキング」を行っていた奥宮正武/「戦争に反対した山本五十六」というイメージの落とし穴/『坂の上の雲』も海軍OBが望んだ理想的な仕上がり 等
第四章 戦史はこうして上書きされる
重要資料 『戦藻録』 に空白部分がある理由/「海軍反省会」でも話題になっていた黒島の「迷参謀ぶり」/特攻の作戦計画を練ったのは源田実と黒島亀人だった/最初の特攻要員はどうしても志願だったことにしたかった/源田実の呆れるほど旺盛な自己顕示欲/『トラトラトラ』を書いたプランゲも黒島に騙された/日露戦争後の秋山真之の講義録にある一つの事実 等
第五章 「海軍善玉論」 が覆い隠したこと
半藤一利さんが最初に「海軍善玉論」を問題にした/東條英機暗殺計画を立てた高木惣吉も元々は対米強硬派だった/政治力に長けた石川信吾を海軍が頼りにした理由/「戦史叢書」は公刊戦史だが「陸軍戦史」になってしまっている/当時の少年兵の話は「歴史として使える証言」なのか/自殺する兵隊は海軍の方が多かった/エリート官僚が引き継ぐ選良意識の根源 等
第六章 平和国家の忘れもの
実は海軍は解散していなかった/陸自も海自も草創期の幹部は皆、旧軍の出身者だった/「沿岸海軍」から「外洋海軍」への脱皮にかかる時間は二五年/防衛費は国の存続のための掛け捨て保険である/物事の善悪を判断する知恵は、知識を与えなければ生まれない/この先も「運のいい国」であるために 等
あとがき
内容説明
海軍善玉論に石原莞爾名将論。否定されて久しいが、未だに根強くイメージが残っているものだ。それらはなぜ誤っているのか?また、なぜ生まれ、流布され、信奉者を生み出し続けるのか?さらに瀬島龍三、源田実、奥宮正武、黒島亀人など、事実の隠蔽や改竄を行った人物たちを俎上に載せ、『山本五十六』『坂の上の雲』が触れなかった事柄から虚構を生んだ土壌までも考察する。珠玉の昭和史検証。
目次
第一章 怪しげな戦史の作者たち
第二章 真相の暴露を恐れる人々
第三章 創られた英雄・山本五十六
第四章 戦史はこうして上書きされる
第五章 「海軍善玉論」が覆い隠したこと
第六章 平和国家の忘れもの
著者等紹介
保阪正康[ホサカマサヤス]
現代史研究家、ノンフィクション作家。1939年北海道生まれ。同志社大学文学部卒。72年『死なう団事件』で作家デビュー。「昭和史を語り継ぐ会」を主宰し、個人誌『昭和史講座』の刊行や一連の昭和史研究で、2004年に第52回菊池寛賞を受賞。18年『ナショナリズムの昭和』(幻戯書房)で第30回和辻哲郎文化賞を受賞。同年には第72回北海道新聞文化賞(学術部門)も受賞、25年には「日本の地下水脈」で第87回文藝春秋読者賞を受賞した。近現代史の実証的研究をつづけ、これまでに約4000人から証言を得ている
戸高一成[トダカカズシゲ]
呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)館長。日本海軍史研究者。1948年生まれ、宮崎県出身。多摩美術大学美術学部卒業。(財)史料調査会主任司書として、海軍反省会にも関わり、特に海軍の将校・下士官兵の証言を数多く聞いてきた。92年に理事就任。99年、厚生省(現厚生労働省)所管「昭和館」図書情報部長就任。2005年より現職。19年、『[証言録]海軍反省会』(PHP研究所)全11巻の業績により第67回菊池寛賞を受賞
大木毅[オオキタケシ]
現代史家。1961年東京生まれ。立教大学大学院博士後期課程単位取得退学。DAAD(ドイツ学術交流会)奨学生としてボン大学に留学。千葉大学その他の非常勤講師、防衛省防衛研究所講師、国立昭和館運営専門委員、陸上自衛隊幹部学校(現陸上自衛隊教育訓練研究本部)講師等を経て、現在著述業。雑誌『歴史と人物』(中央公論社)の編集に携わり、多くの旧帝国軍人の将校・下士官兵らに取材し、証言を聞いてきた。『独ソ戦』(岩波新書)で新書大賞2020大賞を受賞。25年に『天才作戦家マンシュタイン』(角川新書)で第11回猪木正道賞特別賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
skunk_c
CTC
YS-56
O次郎
吉田よしこ




