角川新書<br> 塀の中のおばあさん―女性刑務所、刑罰とケアの狭間で

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角川新書
塀の中のおばあさん―女性刑務所、刑罰とケアの狭間で

  • 猪熊 律子【著】
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  • サイズ 新書判/ページ数 248p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784040824703
  • NDC分類 326.52
  • Cコード C0295

出版社内容情報

高齢女性受刑者の割合、30余年で10倍に――。罪名の9割は「窃盗」。
お金があっても盗る。出所しても何度も刑務所に戻る。人生の集大成と言える時期を刑務所で過ごす高齢女性らの本音と服役の実態とは?
社会保障問題を追い続けてきたジャーナリストが迫る。

――刑務所に新規に入る受刑者数(男女計)は最近大きく減少しているものの、受刑者全体に占める女性受刑者の割合は戦後から増え続け、今や1割。
中でも伸びが著しいのが65歳以上の女性だ。今では女性受刑者全体の約2割を占める。これは男性受刑者における男性高齢受刑者の割合(約12%)と比べても高い。
(中略)女性の犯罪は「覚醒剤取締法違反」と「窃盗」の二つで8割以上を占める。
これらの罪を犯す受刑者は「これが三度目」「五度目」など、累犯が多い。何度も罪を犯し、繰り返し刑務所に来ることを、現場では「負の回転扉」と呼ぶと聞いた。
実刑を受け、刑務所に来る前には罰金刑や執行猶予など、いくつもの段階があったはずである。それでも繰り返し罪を犯し、「負の回転扉」にはまってしまう女性が多いのは、一体、なぜなのだろう?
(本書「はじめに」より)

本書では高齢女性受刑者の増加を切り口に、「塀の外」が抱える問題や課題をあぶり出す。
さまざまなデータや刑務所の実態のリポートに加え、受刑者たちの生々しい声も収録する。
・70代、入所七度目「トマトやキュウリ1本ぐらいでここに来ちゃった」
・80代、入所三度目「時間が余り過ぎていて、孤独が中心にあった」
・60代、累犯「刑務所は来るとこじゃない。人生を無駄にするところ」
・70代、入所五度目「家族がおらん人は、ここが恋しうなると違うかな」

内容説明

女性受刑者における65歳以上の高齢受刑者の割合が急増中。「窃盗」と「覚醒剤取締法違反」で8割以上を占める女性の犯罪。彼女たちはなぜ塀の中へ来て、今、何を思うのか?受刑者らの生々しい声、刑罰とケアの狭間で苦悩する刑務官らの本音、現代日本の「塀の外」の問題を浮き彫りにするデータを多数収録。社会保障問題を追い続けるジャーナリストが超高齢社会の新課題に迫る。

目次

はじめに 女性たちはなぜ塀の中へ
序章 女性刑務所の実態
第1章 塀の中のおばあさん
第2章 摂食障害に苦しむ女性たち
第3章 覚醒剤にはまる女性たち
第4章 刑務所を支える人々
第5章 「外」と「中」を隔てるもの―塀を低くする試み
終章 「塀の中のおばあさん」はなくせるか―塀の内側から考える社会保障
おわりに 負の回転扉をなくすには

著者等紹介

猪熊律子[イノクマリツコ]
読売新聞東京本社編集委員。1985年4月、読売新聞社入社。2014年9月、社会保障部長、17年9月、編集委員。専門は社会保障。1998~99年、フルブライト奨学生兼読売新聞社海外留学生としてアメリカに留学。スタンフォード大学のジャーナリスト向けプログラム「John S.Knight Journalism Fellowships at Stanford」修了。早稲田大学大学院法学研究科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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fwhd8325

76
かねてから、万引きによる老人の犯罪は報道されていて、刑務所に入っていた方が、幸せなんだと言うことも見聞きしてきました。その是非はともかくとして、この著書で語られてることは、日本が、根本的に真剣に取り組まなかったツケのように感じました。受刑者の方も若い頃に、もっと教えてもらっていたらとの発言もあり、切実に感じます。2023/05/31

ナミのママ

65
2019年1月から読売新聞連載を加筆・編集。受刑者における高齢(65歳以上)女性の割合が増え続けているという。女性受刑者の約2割をしめ、そのうちの9割が窃盗だという。タイトルには「おばあさん」とあるが、女性刑務所を取材したルポ。摂食障害の治療、薬物依存離脱指導、刑務所内ハローワークなどの実態。刑務官、矯正医官の声もある。2022年6月、改正刑法が成立、作業目的が懲罰・懲らしめから立ち直り・更生に比重がうつった。(あらすじ)2023/05/19

Roko

41
彼女たちのほとんどが万引の常習犯です。年金生活でお金に関して不安がある人、ひとり暮らしの人、そして認知症に気がつかない人。刑期を終えて家へ戻っても、寂しい環境が変わるわけではありません。また刑務所に戻ってきてしまう人がかなりいます。そして「ここにいると話し相手もいるし、みんな優しいし、暮らしやすい」と言うのです。家族や近所の人たちとの関りが減って孤立化し、精神的に追い詰められていく。それは若い人たちも同じで、こういう形で犯罪を起こし、刑務所へ入ることになってしまうことの危うさをひしひしと感じました。2023/06/11

むつこ

30
男性の刑務所の話は目にするようになったが「女性」の話はあまり知らないでいたので興味を持ち手に取った。男性よりも凶悪さの強い犯罪が少なく、微細であっても累計で収監される期間が長い様子で、ここにいたほうが人のぬくもりを感じ孤独感が少ないらしい。防ぐことのできる犯罪っていうのかな、受刑者も刑務官もむなしいなと思った。刑務官も人気の少ない職業らしいけど、警察官に憧れている人にはちょっと興味をもって触れてもらいたいと思った(内容は厳しめだけど休暇がしっかりとれるらしい)2025/01/20

おかむら

27
全国の女性刑務所で高齢者の割合が増えてきている現状をルポ。読売新聞連載企画。女性の犯罪は窃盗(万引き)と覚醒剤の二つで8割だそうです。しかも累犯が多い。何度も刑務所に戻ってきてしまう人たち。20代の刑務官へインタビューで仕事をしていて楽しいと感じるところは?との問いに、「楽しいことは…(ウーン)…楽しい…(無言)‥楽しい…楽しい…」と考えこんじゃうのがリアルだったわ。満島ひかりに言ってほしいセリフ←クドカンのドラマで刑務官やってたのを思い出したわ。 2023/05/23

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