出版社内容情報
日本史史上最大の注目を集める「本能寺の変」。その基礎史料の一つ、ルイス・フロイスがイエズス会に送った報告書「一五八二年の日本年報の補遺」は、長年、その信憑性が疑われてきた。本能寺の変が起きた当時、フロイスは九州・口之津にいたからだ。
本書は、キリシタン史研究の第一人者である著者が、イエズス会所蔵のフロイス直筆の原典にあたることで見えてきた、史料の本当の執筆者、そして光秀の意外な素顔に迫る。
これまで指摘されていた、一つの文書であるにもかかわらず光秀の評価が混乱していた理由、日本史の史料には見られない記述の信憑性の高さを、史料をていねいに紹介しながら明らかにする。初のフロイス手書き原典から訳した「一五八二年の日本年報の補遺(改題:信長の死について)」も全収録!
[目 次]
第一章 信長とキリシタン宣教師
第二章 報告書「信長の死について」の成立
第三章 キリシタン史料から本能寺の変をたどる
第四章 光秀の意図
史料編 完訳・ルイス・フロイス「信長の死について」
内容説明
長年、その信憑性が疑われてきたフロイス史料。光秀の評価が文書内で変転するのはなぜか?日本の史料にはない記述は本当なのか。本書は、キリシタン史研究の第一人者が、手書きの原典にあたり詳細に分析することで見えてきた、史料の本当の執筆者、そして光秀の意外な素顔に迫る。フロイス手書き原典からの初めての邦訳「一五八二年の日本年報の補遺(改題:信長の死について)」全収録!
目次
第1章 信長とキリシタン宣教師(信長とフロイス;巡察師ヴァリニャーノと日本布教;荒木村重の謀反;信長の対応とキリシタン教会の中立原則)
第2章 報告書「信長の死について」の成立(キリシタン史料の性質;「日本年報」とその「補遺」;「信長の死について」を読み解く;綴りや主語の人称、構成から見えてくること)
第3章 キリシタン史料から本能寺の変をたどる(信長の自己神格化;光秀の軍事行動;オルガンティーノらの逃避行;光秀の外交交渉;山崎の戦いと坂本城落城)
第4章 光秀の意図(本能寺の変とは何だったのか;周辺の動き;明智一族の最期;カギは何か)
史料編 ルイス・フロイス「信長の死について」
著者等紹介
浅見雅一[アサミマサカズ]
1962年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業、同大学大学院文学研究科修士課程修了。東京大学史料編纂所助手、同助教授、ハーバード大学客員研究員などを経て、慶應義塾大学文学部教授。専門はキリシタン史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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