出版社内容情報
神殿で体を売る女、エッフェル塔と結婚する人、死体とセックスする儀式……。一見理解しがたい風習の中には、摩訶不思議な性の秘密が詰まっている。世界中の奇妙な性習俗を、この本一冊で一挙に紹介!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
116
エロを求めて読んでも全然エロくない。むしろマジメな風俗研究書だ。頭で考えるイデオロギーやアートなどよりも、欲望を忠実に反映する下半身の行動こそ人間の真実なのは、生き物が男と女に分かれて以降の宿命か。お姫様抱っこの起源は誘拐婚で、神殿で巫女が売春したり夜這いが当然とされる社会が今も厳然と存在するのを知ると、中野信子なら「脳を支配するのは性的欲求だ」と断言するかも。一夫多妻制こそ日本の伝統ならば、不倫を率先して実践している政治家や芸能人は正しいのか。性に関して偏狭になるのは、人として生きるのを捨てることかも。2023/05/13
HANA
76
何に性的魅力を感じるか。とかは一人一人違いまさに千差万別だが、それはどうしても時代や共同体に縛られる部分が多い。本書は世界各地の我々の目から見て奇妙な性習俗を集め紹介した一冊。余計な考察をあまり挟まず淡々と紹介する事が多いが、それがかえって性の深淵の奥深さを覗き込むように感じさせられる。夜這いとか若衆宿での男色とか、我が国でも聞いたような風習もあるけど…人間の考えは共通か。それにしてもフィギアを嫁にする男はたまにSNSで見かけるけど、エッフェル塔と結婚した男はまた筋金入りだなあ。世界はまだまだ広い。2023/04/21
香菜子(かなこ・Kanako)
20
世界の性習俗。杉岡 幸徳先生の著書。性習俗は奥が深い。世界には日本ではとても考えられないような性習俗がある。現代は多様性の時代。性習俗の多様性を認めて性習俗の多様性を受け入れることが求められている。自分の常識とは違うからといって他の地域や人の性習俗を否定したり非難する資格なんて誰にもない。学校での性教育の一環として世界の性習俗を紹介するのも今の時代には合っているかもしれないなんて思いました。2022/08/15
Daisuke Oyamada
19
自分の妻を旅人に貸し出すとか、 耳たぶが大きいほど美人だとされたとか、 不倫が合法どころか奨励されるとか、 神殿で神聖なはずの巫女が売春するとか、 女性が600年以上も立ち入ったことのない国があるとか、 服が存在せずいつも丸裸の民族とか、 一人の女が多数の男と結婚するとか、 死者や植物と結婚したりセックスするとか、 処女は結婚できないとか、 男でも女でもない第三の性が存在すると・・・ https://190dai.com/2023/07/26/世界の性習俗-杉岡幸徳/2023/07/26
大先生
13
我々の常識では理解できない古今東西の「世界の性習俗」が紹介されている本です。「常識」なんて不変のものではなく、時代によって地域によって異なるものだし、自分の「常識」だけで物事を判断するのは視野狭窄かもしれませんよ!という趣旨の指摘もあったりします。盆踊りがエロい祭りだったというのが1番驚きでした(笑)2022/04/11