内容説明
どんなに頑張っても、人はやがて老いて枯れるもの。いかに自然に老い、上手に枯れて、ありのままに運命を受け入れるか―。少女時代や作家を目指した下積み時代、著名な作家たちとのエピソード、日々の暮らしで感じたことなどなど。「老い」という人生最後の修業の時をしなやかに生きる著者の痛快エッセイ!
目次
第1章 “私の覚悟”こんな老い方もある(覚悟を決める;最後の修業 ほか)
第2章 “女の視線”こんな感じ方もある(挨拶なし;ジーンときた話 ほか)
第3章 “私の選択”こんな出発もある(抑え込まれた青春;戦争からの出発 ほか)
第4章 “暮しのたし算ひき算”こんな愉しみ方もある(自然とのこんなおつき合い;ヒマラヤ杉のある家 ほか)
著者等紹介
佐藤愛子[サトウアイコ]
大正12年、大阪生まれ。甲南高等女学校卒業。昭和44年、『戦いすんで日が暮れて』で第61回直木賞を受賞。昭和54年、『幸福の絵』で第18回女流文学賞を受賞。平成12年、『血脈』の完成により第48回菊池寛賞、平成27年、『晩鐘』で第25回紫式部文学賞を受賞。平成29年4月、旭日小綬章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いつでも母さん
110
文庫で読んだ記憶がある。で、新書ってどういう事?『新書』の意味がイマイチ不明・・文庫のままでいいじゃない?愛子先生も大人の事情ですか?いや、この内容には異論は無いのです。いつ読んでも愛子先生のエッセイは楽しい。『可愛い老人』なんて時代に媚びず、『一人毅然と孤独に耐えて立つ老人』になってますよ、先生。私もそこを目指したい。2017/10/18
ふわりん
7
「老兵」シリーズが面白かったので図書館で見かけて借りてみた。相変わらず愛子センセ、吐いてる!それにしても凄まじい青春時代を送った人なんだ、っていうか昔は作家を目指す人って変わってないといけないような雰囲気があったのかなぁ。みんなおかしいもんねぇ。しかもこの頃愛子センセは離婚して子供もいたのに娘さんの話は全く出てこない。その娘さんが嫁ぐ時のお互いの挨拶が楽しい♪じゃね、はいはい、みたいな。そうそう北海道や伊東の別荘や株の話からみると、センセやっぱり相当お金持ちです。ゼロから勝ち取った成果!愛子センセ、素敵♪2018/04/22
るんるん
4
過去のエッセイ。ぶれない人。かっこいい。2018/01/08
Humbaba
2
何を好きになって何を嫌いになるか。それは本人が決めることであって、他から強制されるようなことではない。他の多くの人が好いものと判断することでも、自分には合わないこともある。そもそも周囲の評価など時間や場所が変われば様変わりする。そのようなものに振り回されてしまうことは生産的とはいいがたい。それよりも自分にとってはどうなのかということの方がよほど重要である。2024/04/30
kobayo
1
過去のエッセイをまとめた一冊。ぶれない生き方に勇気付けられる。娘さんの結婚の時のエピソードがなんだかほほえましい。2017/09/18