出版社内容情報
なぜ日本企業は飛躍のときを迎えるのか。デジタル化に打ち克つ企業戦略論。本書は、日本を代表する経営学者が2020年に「明るい日本経済」を手に入れるため、いま考えているすべてを詰め込んだ「慎重な楽観論」である。
グーグルやアマゾンなどアメリカのIT企業が世間を賑わわせるなかで、現場の力を強みにしてきた日本経済への悲観論は根強い。だが藤本氏はいう。「現場現物の洞察や産業経済の論理に基づかない悲観論は何も生まない」と。
ならばなぜ、日本企業はついに飛躍のときを迎える、と確信できるのか? 壮大な歴史論、緻密な経済理論、そして実証経済学の知見が総動員されたうえで、本書ではその根拠が明らかにされる。
さらには、そうした日本企業の「現在地」を理解したうえで、いま採用すべきはどのような戦略か? IoT、インダストリー4.0の本質までをも明らかにしながら展開される議論は、現場はもちろん、本社の人間も必読である。
【本書の内容】
「3Dプリンタ革命」の流行は終わったが/下から「トヨタ・ショック」を見上げてみれば/「強い赤字企業」「弱い黒字企業」とは何か/フィロソフィーは近江商人の「三方よし」/上から見下ろす歴史観とは異なる現場の歴史/敗戦国の日本に吹いた歴史的・地理的な追い風/擦り合わせ型製品が強い理由を文化に求めるな/冷戦終結後、中国の製造業が一気に台頭した理由/ものづくりの現場史に「失われた二十年」はない/「円安だからとりあえず国内回帰」ではない/現場のジレンマを乗り越える「戦うマザー工場」/産業レベルのレッテル貼りはもはや意味がない/二〇二〇年以降、自動車産業はどうなるか/日本企業は「強い補完財戦略」で勝ち抜け/ドイツがインダストリー4.0を進める真の理由/現場にとって重要なのは「IoT」ではなく「IfT」/工場のインテリジェント化はほんとうに進むのか?/「社内イノベーター」が大企業のあり方を変える ……ほか
序章 悲観論に惑わされると企業は選択を間違える
第1章 経営学と経済学の知見が導く「ものづくり理論」
第2章 「現場から見上げる」戦後産業史とは何か
第3章 「グローバル能力構築競争」と日本企業の勝機
第4章 IoT、インダストリー4・0の本質を見極めよ
終章 二〇二〇年、明るい日本経済を手にするために
藤本 隆宏[フジモト タカヒロ]
著・文・その他
内容説明
IoTやインダストリー4.0の波に日本は呑み込まれるのか?「現場から見上げて」みれば、俗論と違うこの国の強みが見えてくる。壮大な歴史観、緻密な経済理論、実証経営学から導かれる、どこにもない企業戦略論。
目次
序章 悲観論に惑わされると企業は選択を間違える
第1章 経営学と経済学の知見が導く「ものづくり理論」
第2章 「現場から見上げる」戦後産業史とは何か
第3章 「グローバル能力構築競争」と日本企業の勝機
第4章 IoT、インダストリー4・0の本質を見極めよ
終章 二〇二〇年、明るい日本経済を手にするために
著者等紹介
藤本隆宏[フジモトタカヒロ]
1955年東京都生まれ。東京大学経済学部卒業。三菱総合研究所を経て、ハーバード大学ビジネススクール博士課程修了(D.B.A)。現在、東京大学大学院経済学研究科教授、東京大学ものづくり経営研究センター長。専攻は、技術管理論・生産管理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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