内容説明
家族と国家は、共に最大の政治集団である。DV、虐待、性犯罪。家族は以心伝心ではなく同床異夢の関係であり、暴力的な存在なのだ。イエは「国家のミニチュア」に陥りやすい。その中で、私たちは日々闘っているといえる。絶え間ない加害に被害者がとる愛想笑いも自虐も、実はサバイバルを超えたレジスタンスなのだ。加害者更生の最前線と、心に砦を築きなおす新概念を熟練のカウンセラーが伝える!
目次
まえがき―母の増殖が止まらない
第1部 家族という政治(母と息子とナショナリズム;家族は再生するのか―加害・被害の果てに;DV支援と虐待支援のハレーション;面前DVという用語が生んだもの;「DV」という政治問題;家族の構造改革)
第2部 家族のレジスタンス(被害者の不幸の比較をどう防ぐか;加害者と被害者が出会う意味;加害者アプローチこそ被害者支援;レジリエンスからレジスタンスへ;心に砦を築きなおす)
あとがき―知識はつながりを生むのだ
著者等紹介
信田さよ子[ノブタサヨコ]
1946年岐阜県生まれ。公認心理師・臨床心理士。原宿カウンセリングセンター所長。お茶の水女子大学文教育学部哲学科卒業、同大学大学院修士課程家政学研究科児童学専攻修了。駒木野病院勤務を経て、1995年に原宿カウンセリングセンター設立。日本公認心理師協会理事、日本臨床心理士会理事などをつとめる。アルコール依存症、摂食障害、DV、子どもの虐待をはじめ、親子・夫婦関係、アディクション(嗜癖)に悩む人たちやその家族、暴力やハラスメントの加害者、被害者へのカウンセリングを行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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