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出版社内容情報
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内容説明
―私たち、運命なんだよ。そう言っておれに笑いかけてきた彼女は、パジャマが合わさったへんてこな制服を着ていた。学校では制服を着る。そんな“普通”が許されない、学校から消失した少女たちが集まるのが、高校ゼロ年生の教室だ。なぜか彼女達を認識できる特異体質のおれは、頼る相手がおれしかいない病院帰りの美少女お嬢様なゼロ年生・琴守楓花に、学校から消えるという不思議現象の解決に協力することでお近づきになる。しかもその教室には、ほかにも悩みを抱えている不思議な制服の美少女たちが集まっていて―夏の京都、世界から消失したヒロインたちと幸せに向かう青春物語。
著者等紹介
山賀塩太郎[ヤマガシオタロウ]
第34回ファンタジア大賞銀賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
28
念願の高校生活の始まりで、なぜか制服がパジャマ混じりの制服になってしまったお嬢様・琴守楓花。それを認識できる雨谷圭が幸せな高校生活を目指す青春小説。学園アイドルの亜璃西や恋愛体質の絵奈たちとともに、高校一年生未満の存在として学校からゼロ年生とされてしまった楓花。文化祭に普通の高校生として参加するために、ゼロ年生からの卒業を目指す彼女をサポートする圭。彼や仲間たちと一緒にかけがえのない日々を送る一方、親友を作る課題をこじらせてゆく楓花との関係や、自らの抱える想いに向き合ってゆく結末はなかなか良かったですね。2024/08/20
サキイカスルメ
18
人と深く関わることを忌避している少年と、彼と親友になりたい少女のタイムリミットがある少し不思議な青春のお話、好き!!最初は好意を邪険にしていた主人公が、彼女を救うため彼自身が望んで親友になろうと手と手を繋いで進んでいくのにニコニコしました。主人公のスペック高いですよね。ヒロインもめちゃくちゃに可愛かったです。他の女の子たちもよくて、特に男性が好きすぎて大変なあの子が大好き。面白くてかわいいくて良い子とか最高か、幸せになれと祈ってます。2024/08/20
わたー
18
★★★☆☆Not for me.主人公は、病が完治したことで高校1年の2学期から転入することになっているヒロインと出会う。彼女の転入初日、校門をくぐった彼女が光に包まれると、ただの制服がネグリジェと高校の制服をミックスしたような衣装に変わってしまったことから始まる物語。一つ一つの要素は面白いと思うし、序盤の、それこそヒロインとの出会いから初登校前までの掛け合いとかは良かったのだが、「ゼロ年生の教室」という舞台装置に作為的なものを感じてしまって自分には合わなかった。どうにも、物語を回すため、2024/08/26
真白優樹
14
全校生徒に認識されぬゼロ年生という超常現象がある学校で、友達関係に傷ついた少年が、入院から復帰した途端ゼロ年生にされた少女の手伝いをする事になり始まる物語。―――空っぽな青春を埋めるは、親友という曖昧な定義。 友人関係に傷ついた二人が交流し課題を達成するために奔走する中で距離を詰めていく物語であり、どこか瑞々しくて真っ直ぐな青春が、超常現象に彩られ繰り広げられる、青春ものとして率直に面白い物語である。求めたのは親友を超えた関係、それは半分の正解。その先に待っている日常とは。 次巻も読みたいものである。2024/08/22
椎名
10
ゼロ学年という設定、なんでも知ってる生徒会長がファンタジー過ぎて気になったまま入り込めなかった。それらがどこまで現実に歪みを起こすかというのも含めて、この学校でだけこの現象が起こっている理由なんかもなく、発想自体は面白かったのもののなんでもありにするための舞台装置としてのみ機能しているのは魅力に欠ける。表紙や雰囲気は良かったんだけどなあ。2024/08/28