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出版社内容情報
次なる敵は、《改編》を許さない原作主義者。
内容説明
侯爵家の暴虐からロザリンドを救い出したラプター。しかし悪夢は予兆する。ロザリンドが破滅へと向かう筋書きは、まだ絶たれていないのだと―!「それならば、相手が神であろうとねじ伏せるまで」王都に向かったラプター達は、絢爛たる貴族社会の影で、スラムのギャングの三大勢力を統一していく。しかしラプターの暗躍をすべて予測し、貴族達を次々と殺してゆく影があった。その犯人こそ、この世界の原作小説には存在しないはずの黒幕―物語の“改編”を拒むもう一人の転生者だった!最厄の敵が正体を現したとき、ラプターが取った選択とは?
著者等紹介
桜生懐[サクライカイ]
第34回ファンタジア大賞にて金賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
31
侯爵家の暴虐からロザリンドを救い出したラプター。しかし彼女の破滅への筋書きが未だ絶たれていないことを悪夢が予兆する第二弾。王都に向かい目の当たりにする絢爛なる貴族社会の影で、スラムのギャング三大勢力を統一をしていくラプターたち。そして味方の貴族を次々と殺す暗躍する者の存在を感じる一方で、原作より早く姿を現したロザリンドの想い人だったはずのカール王子。なぜ改変した歴史を揺り戻す出来事が次々と起こるのか、そこで因縁の存在も明らかになるわけですけど、まさかの展開にこれからどうなってしまうのか続巻が楽しみですね。2022/06/18
オセロ
24
作品の内容を改変したことで最悪のバッドエンドを回避したラプターに新たな脅威が迫る今回の物語。 ロザリンドやニシャ達と平和な日常を過ごす一方で、様々な策を講じてロザリンドが幸せになる基盤を築き上げていくラプター。 そんな中で、ラプターとは別の目的を持った転生者が現れるまさかの展開でしたけど、価値観の違いから生まれた激闘の末に迎えたラストは予想外過ぎて、続きが大いに気になります。2022/06/21
わたー
18
★★★★☆爵位を手に入れたロザリンドの王国での活動基盤を安定させるために、最凶の猟犬を以って、王都に蔓延るギャングと彼らを操る侍従長を支配下に置こうと暗躍する主人公。しかし、彼を抹殺せんとす何者かの影もチラついて…な2巻。序盤から中盤までは、主人公が自らの手を汚しながらギャングを制圧していく姿と、ロザリンドとニシャにデレッデレになっている姿という対照的過ぎる場面を交互に描いており、その落差が彼の狂信的なまでの愛を表していてよかった。ただ、終盤がいただけないかなと個人的には思う。2022/06/24
真白優樹
12
一月にも渡る新年祝賀大祭の中で不穏の粛清に励む中、原作の改変を許さぬ黒幕が仕掛けてくる今巻。―――愛か哀か、譲れぬ思いは交わらぬ。 王都の表も裏も支配せんとばかりにラプターが八面六臂する中、もう一人の転生者が仕掛けてくる今巻。愛について譲れないからこそぶつかり合う、ラプターの怒り溢れる戦いの先に衝撃の展開が待っている、更に確実に面白くなっていく巻である。果たして最悪の結末の先、ロザリンド達はどう動くのか。決定的に狂ってしまった歯車の先に待っているのは破滅か、はたまた幸福か。 次巻も須らく期待であるべし。2022/06/21
かっぱ
9
幸福を噛み締めるロザリンドの凋落を望む影が潜むシリーズ2弾。ギャング統一を目指し表舞台とは異なる裏側でスラム街を統べて暗躍するラプターというのは光と闇の二面性を見ることができて読み応えがあった。また、コメディパートにも当たるロザリンドの推し活モードのラプターとのギャップが実に微笑ましくもある。ただ敵役に据えたカール王子の扱いがあまりにも粗雑で勿体なく感じた。一巻のルイスにおいても惜しいと感じる部分があったからこそ、相対するキャラクターの深みについては修正が欲しかったなあ2022/07/06