出版社内容情報
書物を愛する少女・アナスタシアは、千人の女性が囲われるハレム・千夜宮へ奴隷の身として召された。ところが書記官の弟の謀計で、女の身であることを隠し、彼と入れ替わり書記官として働くことになってしまい!?
内容説明
読書を愛す少女・アナスタシア。本や家、全てを焼かれ弟と街を追われ、彼女は千人の婦女が囲われるハレム・千夜宮へ召された。弟と離れ離れになったが、煌びやかな千夜宮に心惹かれ、彼女はそう悲観もせずに過ごしていた。だがそれも束の間、なんと大公閣下の書記官を務めていた弟から、身代わりを頼まれてしまう。女であることが明るみに出たら、待つのは処刑。ところが大公閣下が男色嫌いだときたら、いずれも事件の予感しかせず―?図らずもハレムから成り上がる、アラビアンとりかえばや物語!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
25
千人の女性がいるハレム千夜宮へ奴隷の身として召された書物を愛する少女アナスタシア。そんな彼女が書記官の仕事から逃げ出した弟の代わりに働く入れ替わり物語。同僚の協力も得たアナスタシアが、弟アクセレイとして帝国の宥和政策などで混沌とした状況にあるノスマン大公の下で働き始める展開で、男を好きになったのか?と苦悩する大公には苦笑いでしたけど、複雑な状況を生き抜いてきた大公のこれまでがあって、彼を支えたいと思うようになってゆくアナスタシアの心境の変化があって、その才覚で自らの道を切り開いてみせた結末は良かったです。2022/07/15
サキイカスルメ
12
ハレムの女奴隷となった知識欲が強い少女アナスタシア、彼女の弟の上司ノスマン大公。アナスタシアは弟アクセレイとして、書記官の仕事と陰謀に巻き込まれていくアラビアンファンタジー。男女入れ替わりものが大好きでして、今回は弟との入れ替わりですね。ハレムに行った途端に入れ替わり生活が始まるので、ハレム描写はそんなに多くなく、ノスマン大公と信頼関係を築いていくのがメインでした。面白かったです。ノスマン大公の男に恋してしまった戸惑いと妙に理解を示すアナスタシアのやり取りがコミカルで好き(笑)2022/07/17
万論
1
女は強しって事かな。弟くんの情けなさが際立つ。アレクセイ!男の子でしょ!2022/08/09
ユキタ
0
後宮に送られた書物を愛する前向き思考のアナスタシアが、気弱な弟に代わって性別を偽り書記官として政治の表舞台へ。アラビアン風の舞台は魅力的だったけど、弟が何故ああなのかの描写が足りなくて、なんでそんなに嬉々として弟の尻ぬぐいするの??って部分が気になった。もっと情報を共有しようよ。2022/08/11