出版社内容情報
大臣から子を成せと急かされ、千古は辟易していた。しかも千古が駄目なら健康な女を、と新しい靫負尉の娘も入るという。その折千古は、ある者が子を宿したような振る舞いに気づく。果たして帝の子か、それとも――?
内容説明
鬼が大臣へと収まり、落ち着きを取り戻した宮廷。また珍しく登花殿を訪れた暁下大臣からは「子はまだか」とくどくど諭され、千古は辟易していた。挙句に靫負尉の娘を侍女として迎えるという。千古が駄目なら帝の子を成せる健康な女を、という意味なのは、もはや千古も溜息しか出ない。その折、千古はある者の異変に気付く。まるで子を宿したような立ち振る舞いなのだ。果たしてそれは帝の子か、それとも―。意図せず心を惹き寄せる帝や秋光を前に、恋に政治にと翻弄される千古。最高潮間近の第七巻!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
坂城 弥生
34
後宮の女御たちそれぞれに役目が決まって良かったと思ったら最後に不穏な空気…2023/03/14
よっち
30
鬼が大臣へと収まり、落ち着きを取り戻した宮廷。しかし暁下大臣からは新たな侍女を送り込まれ辟易する中、千古はある者が子を宿したような振る舞いに気づく第七弾。鬼が大事へと収まったことで変わりつつある宮廷内の勢力図。正后として立ちながら一向に子を成す気配のない千古に焦れる暁下大臣、誰が父親か分からないとある者の出産。強固な意志のもとに邁進するために着実に手を打ってゆく展開で、落ち着くべきところに落ち着いて体制も固まった感がありましたけど、実はもう記憶が戻っているのでは…という疑惑も浮上した秋長が気になりますね。2022/09/05
らび
29
シリーズも7作目となると大体先が読めてくる(と思う)しどうやって落とすのかに興味は移ってくる。紆余曲折はあまりない作品だし、ここに来て鬼の存在が占めてきた。薬草の影は薄くなってきたかな。気になっていた秋長(秋光)もそう長く引っ張ると飽きる。今回は明子の潔さが残った。そろそろ引こうかと思う。2022/08/06
はなりん
18
うーむ。帝と千古の絆は強くなってるけど、なんかモヤモヤする。新しい世界を作る大変さはわかるんだけど、犠牲が大きく二人の幸せが蔑ろになってる感じがする。秋長の事もねぇ、どう決着するのかしら?2022/10/16
粋
10
何巻か鬱々する展開が続いて何か楽しめる感じではなくなってきた。薬も脇に追いやられて期待したものからどんどん外れて行っているような。秋長は気になるけど、最後どうなったかが知れればいいかもと思ったら、次巻で完結だった(笑)2022/10/26