出版社内容情報
戦場で瀕死の騎士を助けた男装の魔術師のハルカ。死を望む騎士を叱り飛ばし、お前が生き残ったら一生を拾ってやると伝える。しかしその戯れ言を本気にした男は、戦後ハルカを訪ねてきて強引に主従の契約を結び――。
内容説明
「賭でもするか?」魔術師のハルカは戦場で瀕死の騎士の命を救った。自ら死を望む男を叱り飛ばし「私が生き延びたら、お前の捨てた一生を私が拾ってやる」と適当な約束をする。けれど戦が終わり、約束をすっかり忘れていたハルカの元に件の騎士リカルドが訪ねてくる。ハルカに一生を捧げに来たのだ。固辞するハルカは焦れたリカルドに強引に主従の契約を結ばれる。服従を押し売りされたハルカは渋々リカルドとの生活を受け入れるが…。庶民派の男装魔術師と完璧な騎士のすれ違い主従ファンタジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひぬ
21
戦場で瀕死の男性・リカルドの命を救ったハルカ。魔術で自身の性別を偽りつつ、主として主従の契約を結ばれてしまった彼女は不本意ながら彼と暮らすことになります。思ったより重かったです。シリーズ自体の評価に関しては下巻を読んでからになりますが、英雄となってしまった故のハルカの葛藤は現実感があり、とても良かったと思います。2022/04/09
虚と紅羽
11
感想は下巻で。 とは思うものの、もう既に合ってない感がヒシヒシと伝わる。まあ上下巻で買ってあるので読みますが。読解力が無いのか全体的に「よく分からない」んだよなぁ……?2022/08/23
霖 - rin -
9
なろうでずっと気になりつつも、話が重そうで読めなかった作品。今回新たに文庫化されたとのことで遂に読了。よくある異世界転移もののとはいっても、転移した瞬間から始まるのではなく、転移して数年後からのお話。登場人物の不安定なところが、節々で出てきて、主人公の立っている舞台がぐらっぐらに揺れまくっててハラハラしました。さてここからどうなることやら。次巻へ。2022/03/27
紅羽
5
異世界転移モノ。女子高生の主人公が召喚者の手違いで異世界へ転移し、帰還する手立てもなかった為、永住する事に。その後魔術で性別を偽り戦地へ赴き、魔術で自らを省みず負傷者を治療した事から英雄になる。その際に彼女が救った一人、リカルドが主従関係を申し出て彼の世話になる。性別を偽っている事で言えない彼への気持ちや自分を取り巻く情勢がどうなるのか下巻も楽しみです。そういえばこの作品、転生前の事があまり詳しく描かれていないのが珍しく感じました。2022/04/04
史
2
異世界転移物語で、プロローグを全部バッサリカット。素晴らしい思い切り。しかしながら、ある意味として戦争や闘争は戦場だけが全てではないの裏返しであり、だからこその物語。偽りの姿を演じながらら、しかししたたかに生きていく。良いですねえ。好きですねえ。2022/06/01