富士見ファンタジア文庫 演距離カノジョの比奈森さん―クラスメイトの彼氏役はじめました

恵比須 清司【著】

ＫＡＤＯＫＡＷＡ（2021/06発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 328p／高さ 15cm
• 商品コード 9784040739625
• NDC分類 913.6
• Cコード C0193

出版社内容情報

“カップル派遣”――カフェで、水族館で、仲良しカップルを演じてみせるいわゆるサクラ業。役者を目指して始めたバイトだけど「鳴瀬くん、もっとギュッとしてもいい？」比奈森さんが相手役だと心臓がもたない!?

内容説明

「鳴瀬くん、もっとギュッとしてもいいかな？」比奈森さんが甘えるように俺に抱き着いてくる。優しくて、飾らない美少女で―「次、鳴瀬くんの台詞だよ？」俺の彼女役、正確には“派遣カップル”というアルバイトの相方だ。仕事内容は街のデートスポットで仲良しカップルを演じる、いわゆるサクラ。だから俺たちはあちこちで手を繋いだりハグしたり、とにかくイチャつくわけだけど…。「彼氏役を鳴瀬くんにお願いできてよかった」「はい、あーん」「鳴瀬くん。キス、しよっか」―これって、本当にぜんぶ演技だよな？甘くてちょっぴりもどかしい演距離ラブコメ、上演開始！！

著者等紹介

恵比須清司［エビスセイジ］
第２６回ファンタジア大賞にて金賞を受賞。大阪出身（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[芳樹]

役者を目指す鳴瀬くんとニセ彼氏を探す比奈森さんが「派遣カップル」となって、”サクラ業”を通じて交流を深めていくお話し。鳴瀬くんは養成所に通っていたのにもかかわらず大根役者なので、積極性を見せる比奈森さんに対して、演技できずアタフタもじもじしちゃうのが純情少年って感じで何とも微笑ましい。一方、平然とカップル演技をこなす比奈森さんの本心も彼女の視点で語られており、二人の思いがそれぞれ対比できるのが良かったです。この派遣カップルが真のカップルになる日は来るのか。続きがとても楽しみです。

2021/06/20

[よっち]

役者として演技を磨くためにカップル派遣のバイトを始めた鳴瀬。彼が彼氏役を探していたクラスメイトの比奈森さんと仲良しカップルを演じる演距離ラブコメ。喫茶店などデートスポットでイチャつく状況にドキドキする鳴瀬と、動じたところを見せない比奈森さん。そんな彼女が彼氏役を必要とした理由と意識する「仮面」の存在。エクセントリックな所長やお互いの妹たちも絡めた展開は、役者志望なのに不器用で真面目な鳴瀬のキャラがいい感じに効いていて、彼と関わるうちに少しずつ心動かされてゆく比奈森さんが垣間見せる想いが印象的な物語でした。

2021/06/19

[ひぬ]

俳優を志す主人公・鳴瀬はとある理由により偽装彼氏が必要な比奈森さんと「カップル派遣」というバイトをする所から始まるお仕事ラブコメ。カップルとしての演技をするうちに自然すぎる比奈森さんにどぎまぎする鳴瀬ですが、動じてなさそうな比奈森さんも実は…という感じです。比奈森さんの義妹はかなり強烈なキャラでしたが、中々進展しない鳴瀬と比奈森さんの仲を意図せず取り持ったり、ちょっとデレた時は可愛かったです。全体的にやや薄い印象でしたが、一冊で綺麗に纏まっており、読みやすかったです。

2021/09/07

[オセロ]

設定が上手く活かさていてとても面白かったです。 役者を夢見る鳴瀬了介がスカウトされたのは派遣カップルの事務所で、仕事の内容は派遣された場所でカップルを演じること。そんな仕事の内容に了介が戸惑っているところにある理由で彼氏役を募集しているクラスメイトの比奈森優衣が現れ、2人はコンビを組むことに。 優衣が彼氏役を募集した理由は想像の域を超えるものではなかったですが、優衣は心のどこかで了介みたいな人を求めてたのかなと。 今後の展開次第では大化けしそうな予感がする期待の新作です。

2021/06/18

[ツバサ]

派遣カップルを演じることで主人公とヒロインの利害関係は一致して、共に変化していく姿が甘酸っぱいです。可愛いヒロインの動機は納得のいくものでした。終盤のピンチに見せた主人公の勇姿は恥ずかしくも純粋さが感じられて良かったです。続いて欲しいです。ブログにて→ https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2021/06/21/213000

2021/06/21