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内容説明
統合暦2099年―不死の王国を統べていた、伝説の魔王・ベルトールが滅びを迎えてから500年―魔王再臨の刻、来たれり。電子荒廃都市『新宿市』。天を貫く超高層ビル群、錯綜する極彩色のネオン光―魔導工学の技術革新によって栄光ある発展を遂げた、究極の未来都市。魔王が降り立った世界は、かつての絶対支配者を置き去りに、驚愕の進化を果たしていた―。巨大都市国家が手にした、華々しい繁栄。しかし…その裏に隠されていたのは―恐るべき“闇”だった。輝かしくも荒んだ“新たな世界”を再び支配すべく、魔王は未来を躍動する!“第33回ファンタジア大賞”異次元の“大賞”受賞作、降臨!!
著者等紹介
紫大悟[ムラサキダイゴ]
『魔王2099』にて、第33回ファンタジア大賞“大賞”を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
82
魔王が勇者に倒されるプロローグは、典型的な「剣と魔法のファンタジー」を切り出した感じ。本編に入って500年の時が流れ魔王が復活してみると「剣と魔法」の世界はすでに無く、サイバーパンクな未来都市と化していた。まるで「ドラゴンクエスト」と「ブレードランナー」がぶつかったような世界観が面白い。復活した魔王が踏んだり蹴ったりなのが可哀想。信仰心を集めるにはどんな仕事をすればいいのか?このアイデアが秀逸。後半は激しいバトルになり、時代遅れになった魔王や勇者の復活劇として上がる。猥雑な新宿の描写は、大いに気分が出た。2021/02/03
よっち
42
統合暦2099年・新宿市。究極の発展を遂げた未来都市に、伝説の魔王・ベルトールが再臨。輝かしい繁栄とその裏に隠された凄惨な闇。新たな世界を再び支配すべく魔王が動き出すサイバーパンクファンタジー。500年ぶりに復活してみれば、力も衰え驚異的な技術の進化にも取り残され、かつての部下マルキュスに叩きのめされる屈辱。そこから独特なキャラの動画配信で信仰を集め、大切な部下マキナを取り戻すために再び挑む王道の華々しい展開は面白過ぎました。今回は共闘したかつての勇者の動向も気になりますし、続巻も期待大のシリーズですね。2021/01/20
まっさん
26
★★★★ ファンタジア大賞受賞作品。 500年前に定命と不定命の戦争の末に勇者に討ち取られた魔王・ベルトールが、転生した世界が新たに手にした技術に翻弄されながらも再び世界の統一を目指す話。 魔法とSFを組み合わせた話は度々見掛けるけど、ここまで高いレベル両者を織り交ぜている作品はなかなかお目にかかれず満足度はかなり高かった。また、作品に登場するキャラクターも最低限に絞る事でそれぞれの掘り下げもある程度描かれており、分かりやすい悪役に王道展開と結末が読みやすいというネックこそあれどここまで複雑な世界観を→2021/10/04
しぇん
25
勇者に倒されて5百年。復活した魔王をまっていたのは、世界が融合しスチームパンクのような世界。まぁ魔王にもなった男なので有能であっさり新しい世界になじんだなと。腹心の子はかわいいし、魔王様の有能さでたのしめましたが、敵がちょっと弱かったかなと。続けば世界融合の秘密とかに迫る展開になるんですかね?2021/01/23
ナギ
24
500年前勇者に魔王は破れ、今再び蘇った時には時代が大きく変化していた。魔王という存在はそれをどれだけ認知されているかで実力が変化する存在であった。このため彼が始めたゲーム実況で認知を得るという策は無事に成功し、実力を少しずつ取り戻す。設定はプロメアに近いかなと思ったのとスチームパンク感が漂うので作者さんの趣味なのかな?と思います。最終の戦闘では新旧魔王の真骨頂を見せて頂きました。無駄なキャラがほぼ出てこないので、名前も覚えやすくスラスラ読めました。次にも期待したいです。2021/01/20