出版社内容情報
“北御門”を狙う呪詛により、廃遊園地へ閉じ込められた芹たち一行は、その現象の主と目されるミステリ作家・鷹雄光弦と対峙する。一方で、急いで芹の元へと向かう皇臥には、光弦との因縁に心当たりがあって……?
内容説明
廃遊園地を訪れた芹たち一行は、突如として園の周りを不吉な圧力に囲まれ、何故か出られなくなってしまった。その現象の主と目される、黒ずくめのミステリ作家・鷹雄光弦曰く“北御門”を狙った呪詛であり、仮嫁とはいえ北御門の芹も呪いの対象になったためだという。そうと知れれば一家安寧のため、芹は園内を逃走する光弦との追いかけっこに挑む!一方で、急いで芹の元へと向かう皇臥には、光弦との因縁に心当たりがあって…?嫁のピンチに、ぼんくら旦那が駆けつける!退魔お仕事物語。
著者等紹介
秋田みやび[アキタミヤビ]
神戸に本拠を構えるグループSNE所属の作家。「新米女神の勇者たち」シリーズ(富士見書房)、『三宮ワケあり不動産調査簿』(富士見L文庫)など、著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜間飛行
178
バーベキューの支度をしながら、自分達を廃遊園地に閉じこめた鷹雄光弦の行動の疑問点を話し合う場面で、トングを鳴らす音や、鉄板でソースの焦げる匂いや、菜箸での盛り付けや…と五感を刺激される。料理と食事と会話の交響楽…一人一人の手と口の動きが想像されて愉しい。二巻のバス車内の会話もそうだが、会話の場面が時々ツボにはまって読ませる。こういうのミステリっぽいなあ。この廃遊園地は推理小説の舞台という設定だし、作者さん、ミステリ好きかも。駆けつけたぼんくら陰陽師による謎解きは意外性があり、陰陽道の術理への興味も膨らむ。2021/09/05
よっち
45
“北御門”を狙う呪詛により、廃遊園地へ閉じ込められた芹たち一行。その現象の主と目されるミステリ作家・鷹雄光弦と対峙する一方、彼女たちを救うべく皇臥は急いで芹の元へと向かう第六弾。容易には抜け出せない廃遊園地の状況、北御門への呪詛の存在をほのめかす光弦、そして明らかになってゆく光弦と皇臥たち北御門との因縁。これは恨み節が出るのも仕方ない意外な事情でしたけど、大切な嫁を救うために爆走する皇臥が微笑ましかったです(苦笑)それにしても芹は自覚ないまま抱えているものがまだありそうで、ここは夫の頑張りどころですよね。2020/07/14
るぴん
42
シリーズ6作目。前作の続きから始まったけれど、どうも前半は乗り切れず、読むのに時間がかかった。皇臥が合流してからは面白く読めたけれど、やはり芹バカの皇臥と式神達の絡みや、微笑ましい嫁姑バトルがたくさんあった方が楽しめるなぁ。鷹雄光弦の正体と目的は意外だったけれど、芹自身の謎が増え、単純に良かった〜とは言えない状況に。芹のお父さんが謎すぎる。2020/07/23
ネムコ
40
ぼんくら陰陽師の旦那が嫁からのSOSに駆けつける話。旦那、ギャグ要員か。車を暴走ぎみに飛ばしながらの自分の式神との会話に笑った。「主、どうすんだ!ものすごい数で遊園地取り囲んでる影が見えっぞ!って、あれ人間か?すげえ形が崩れて…うわぁああっ、こっち見た!」「ホラー実況すんな! 怖ぇ!」「無理無理!視えないならせめて共有しろ主ぃいッ!」幽霊や呪いは本来、陰陽師のメシのたねでしょうに(笑) でもラストで笑えない事実が判明。あっという間に既刊に追い付いてしまった。次が出るのが待ち遠しい。2020/10/09
えりこんぐ
33
シリーズ6冊目は廃遊園地後編。作家先生の正体、そうきたかー。謎はまだまだ残ってるけども。皇臥が助けに来た時は思わず顔がニヤけちゃいました♡ 【積読12】2024/02/10