出版社内容情報
顔よし、体よし、性格よし。そのうえ読書家。なんだか現実味のないイケメン、熊本くん。仲のよい大学生・みのりは、同級生から彼の噂を聞く。どうやら熊本くんが、ゲイ向けアダルトビデオに出ているというのだ――。
内容説明
顔よし、体よし、性格よし。そのうえ読書家。なんだか現実味のないイケメン、熊本くん。仲のよい大学生・みのりは、同級生から彼の噂を聞く。どうやら熊本くんが、ゲイ向けアダルトビデオに出ているというのだ―。誰の人生だって、フツーなんて言葉は当てはまらない。不器用な人たちの物語。第4回カクヨムWeb小説コンテストキャラクター文芸部門大賞受賞の問題作、遂に書籍化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
39
顔よし体よし性格よし。そのうえ読書家。なんだか現実味のないイケメン熊本くん。彼と何となくつるんでいる大学生のみのりが同級生から彼の意外な噂を聞く不器用な人々の物語。何となく居心地が良かった熊本くんの意外な秘密。明らかになってゆく絡み合う因縁と意外な繋がり、そして生々しく描写される突き付けられた呪いと閉塞感が強烈で、底なし沼に引きずり込まれるような感覚を覚えましたが、知りたいと思ったがゆえに失ってしまった居場所をいつまでも忘れられないみのりが、紆余曲折の末に巡り会った一冊の本がとても印象に残る結末でした。 2020/01/21
nonpono
36
図書館から。「カクヨム」小説大賞受賞作。「カクヨム」とは読者がエッセイや小説を投稿するサイトで、わたしもエッセイマラソンというキーワードをもとに7日間、エッセイを投稿するお祭りに参加し、鍛えられたことがある。帯を書いてある人が、「レビューを放棄します」とか、「文学やべぇ」とある。なんていうかな、熊本くんの魅力にひっぱられ、読破しました。でも、どこか不器用な熊本くんにそれを取り巻くまた不器用な人々。みんなどこか無理してでも無理を認めたくなくて。もがく。そんな若い時代、それこそが若い時代なのか。感性が瑞々しい2024/07/10
あっちゃん
24
本棚にひかれたのか、ゲイにひかれたのか、表紙にひかれたのか、何故か手にとった本(笑)思ったより、重いテーマで、どんなジャンルなのか、自分の中で仕分け出来ない( ̄▽ ̄)2020/03/10
あつこんぐ
24
図書館本。「面白そうな本が紹介されてたらいいなぁ♪」と思い借りたのですが、私の予想の斜め上をいってました(↑▽↑)若い人向けかなぁ。面白かったけど、少し物足りない感じがしました。メインキャラのはずなのにみのりちゃんの影が薄くて「この人、必要?」と思ったり…。まぁ、自分で選ばないタイプの本でした。2020/02/21
けいこ
20
表紙から、恋愛や友情あたりを描いた作品かと思いきや、酷い家族やらオカルト、ホラーごちゃごちゃ混ざって夢なのか現実なのか、過去なのか現在なのかわからなくなる。ゲイの熊本君がその人生を丸ごと受け止め、淡々と流されて生きている様が気持ち悪さを助長していた。ラストは悪夢から覚めた感じではあったけれど、スッキリした様なしない様な、なんとも不思議な作品でした。2020/03/07