出版社内容情報
父が失踪し、母は倒れ、どん底の年末を迎えた桃華。さらに父の経営する「よろずお届け処」は、あやかし相手の運送会社だった。残務処理を手伝う桃華はあやかしに襲われて、成り行きで犬神と契約することに!?
内容説明
運送会社「よろずお届け処」を経営する父が行方不明になった。桃華は会社の様子を見に行ったその夜、化け物に襲われる。その正体は配達遅延に怒った女郎蜘蛛。「よろずお届け処」はあやかし相手の運送会社だったのだ。窮地を救ってくれたのは、お届け処の従業員の藤麻。実は彼は犬神で、力を発揮するには主が必要だという。桃華は不思議な小槌を使い藤麻と主従の契約を結ぶ。けれどお届け処の仕事を始めた桃華に、藤麻は何かと過保護すぎて!?真面目女子と尽くし系犬神の主従が贈る、現代のおとぎ草子。
著者等紹介
仲村つばき[ナカムラツバキ]
2012年、第14回エンターブレインえんため大賞ガールズノベルズ部門特別賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっしー
18
タイトルにひかれて手に取りました。桃太郎の末裔が、かつて退治した鬼や妖との関係改善を求めて、お届け処を運営するお話でした。親子や兄弟の確執が紐解かれて、最後は大団円。サクッと読めるのが良いですね。 少し気になるのが、「犬神」の存在。畠中さんのしゃばけシリーズの印象が強いだけに、そんな面倒な妖なのでしょうか?2022/09/18
にゃうぴょん
12
桃太郎の末裔がお届け処をしているのが意外で面白いと思いました。犬、雉、猿のキャラが個性的でした。犬神の藤崎さんはマメで献身的に見えてちょっと扱いづらいというか面倒な気もするけど、桃華さんはこれからいい関係を築いていけそうな気がしました。2020/03/16
ぷに丸
8
設定、キャラクターともにとても好みでした。ヒロインの桃華の懸命な姿にもとても好感が持てました。彼らの今後の活躍も見てみたいので続編を心待ちにしています。2019/12/29
ミド
7
この作者さんのいつもの話とは違いすぎてなかなか話に馴染めなかった。乙女ゲーのノベライズかと思った。桃太郎ベースのあやかし話。3人の従者がどれも好みのタイプではないので(強いていえば雉?)キャラがうまくはまれば面白くなるかなあ。犬神といえば子供の頃、不用意に物語に使ったらいけないという警告を読んだことがあるような気がするけど……ウルフガイだったかな?2022/09/08
まぁ
7
配達物かと思いきや桃太郎だった。とりあえず犬神さんはヤンデレではないかと思いつつ、最後自分から桃香さんが言えるようになってよかったですとしみじみ。しかし思いの外猿が強かった。2019/12/24