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内容説明
「…悪い妖精は死体になるお時間です。にひ」厳重な警備が敷かれた妖精族の結婚式で、新婦を撃ち抜いた一発の弾丸。妖精族を専門に狙う殺し屋“妖精刈り”。その正体は―“異界”から持ち込まれた自身の髪色と同じ朱色の狙撃銃“サイレント・アサシン”を愛用の武器にした妖精の少女アグネータ。生活能力皆無なアグネータの世話兼相棒を務める記憶喪失の普人ユーゴ。二人は今日も妖精の命を刈り落とす。それが使命だと信じて―。ファンタジースナイプアクション!
著者等紹介
榊一郎[サカキイチロウ]
「軽小説屋」と自称。第9回ファンタジア長編小説大賞準入選作『ドラゴンズ・ウィル』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まっさん
17
★★★ 天敵の絶滅や医療技術の向上の結果、より永い時を生き永らえることが可能となったエルフ。そんな生き方がエルフから道徳心などのような感情を奪い取ってしまうのは至極当然のことであった。他者を慮る気持ちを失った彼らの多くは奴隷売買や麻薬製造などの違法な行為に手を染めてしまう。そんな彼らを専門に狙う殺し屋・妖精刈り。その正体は異界から持ち込まれた狙撃銃を扱うエルフで…ー 基本的に高潔なエルフを悪役に置く発想は面白かったし、エルフがそういった性格になってしまった理由をきちんと用意しているところはとても好感→2019/09/09
nishiyan
9
現代の地球と似た異世界との交流の果てにバランスが壊れてしまった世界を舞台に記憶喪失の普人ユーゴが妖精のアグネータと妖精族専門の殺し屋「妖精刈り」として活躍するダークファンタジー。天敵がいなくなり、心を失った妖精を依頼を受けて暗殺する展開はどこか懐かしく、ただの勧善懲悪になっていないのはユーゴの心情が語られるからだろう。二人を追う警士コンビの存在は後日談とともに処断された者たちの罪状を語る役割であり今後は物語に深く関わってくるのだろう。お互いをきちんと認識していない二組が交錯することになるのか楽しみです。2019/09/06
AKF-ZERO
7
面白かったです。なのに筆の速い榊先生が発売から四年経っても続きが出ないというのは売れなかったのでしょうか。あとがきでは続刊ありきみたいに書かれてたので残念です。アグネータとユーゴにミリアム、後半三人の掛け合いも面白くなってきてただけ余計に。森沢さんの絵柄もフィットしてるだけにこの先の展開も期待出来る作品だったんですが。榊先生の作品は長命なのと短命なのがちょっと両極端すぎやしませんかね。2022/12/12
リク@ぼっち党員
7
エルフの女の子が銃ぶっぱなす話。古来より女の子には銃をもたせるものだしな。それは狙撃銃じゃなくて機関銃か。あまりの長命に生きる者としての倫理観をなくしてしまうというのは納得できる設定だった。悪となった同族を撃ち殺すのはダークファンタジーだが、キャラ的には割とコメディ寄りな部分もあったので、どっちかに絞ったほうが良かったかも。榊さんはどちらかというとハードボイルドな印象なので特に。2019/09/21
真白優樹
7
異世界と繋がり世界を巻き込んだ争乱が長く続いた世界で、外道なエルフ達を青年とエルフの少女が射殺していく物語。―――照準の先には鬼、躊躇う事なく引金引いて死に還せ。正に真っ黒、心を忘れた鬼共がのさばる世界でその手を血に染める事を厭わず引き金を引く。かなりハードで容赦ない世界観の中で信念も持たず引き金を引く、重さと苦しさ。入念に調査し決める一撃必殺。銃弾と血が舞い踊る独特の鉄臭い味のする物語であり、昨今の軽い物語に飽きた読者様には是非お勧めしたい、一周捻って面白い物語である。 勿論次巻も楽しみである。2019/08/20
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