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出版社内容情報
人間の国の王子シュウは不治の伝染病にかかり、巨大な城壁の外――バケモノたちの領地へ追放される。絶望する彼を救ったのは、美しきバケモノの姫ミサキで!? 文化も生態も違う彼らにシュウは魅了されていく!
内容説明
長大な壁で外界を拒絶した人間の国イエール。不治の感染病にかかった第三王子シュウは、壁の外に追放されてしまう。そこは異形の民モール族が生きる荒れ果てた大地…未来に絶望するシュウ。そんな彼に手を差し伸べたのは、モール族でも異端の美しさを持つ王女ミサキで―「ひとつだけあるわ。お前の居場所になるかも知れないところが」新天地で出会う彼らの文化や生態にシュウは驚き、魅了され、いつしか人間とモール族が共に生きることこそが希望だと気づき!?ふたつの種族の間に横たわる大きな『壁』に、それぞれの異端のふたりが立ち向かう、王道冒険ファンタジー!
著者等紹介
平尾隆之[ヒラオタカユキ]
香川県出身。アニメーション演出家、脚本家、監督。マッドハウス出身。退社後はufotableで監督・演出家として活躍。現在はフリー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
31
人の国と化け物の国を分断する巨大な壁。その壁の先で不治の病に罹った人の国の王子と、化物の王女が出会い両国の運命を変えるファンタジーここに開幕。古き良き王道を地でいくファンタジア文庫らしい良作。人間の王子と異形の民たち王女が、二つの国を塞ぐ壁をぶち壊す冒険に出る。今作で描かれたのはまだその始まりにしか過ぎないが、その段階でも胸が踊り期待に胸が膨らむ、大作ファンタジー誕生の予感を感じさせる展開となっていた。これぞ王道。ケモ耳王女がヒロインというのも大変分かっていらっしゃる。勿論次巻も期待したい。頼みますよ。2019/05/18
よっち
28
長大な壁で外界を拒絶した人間の国イエール。不治の病で壁外に追放された第三王子シュウが、壁外で生きる異形の民モール族の王女ミサキと出会うファンタジー。急速に工業化が進むイエールの陰で犠牲になっているフロンティアの存在。シュウがミサキに連れられてたどり着いた新天地と病の真実。運命に翻弄されながらも人間とモール族の共生を目指して、ふたつの種族の間に横たわる大きな壁を破壊すべく、仲間とともに毅然と立ち向かう二人の姿にはぐっと来るものがありました。物語としてはまだまだこれからですが、今後に期待大の新シリーズですね。2019/05/18
かんけー
24
読了♪ィエール国に第三王子のシュウ▪ィエールあり、不治の病に罹患し国外追放となるも?亜種形態のモール国猫耳の姫ミサキ▪エスリーンと運命的邂逅を果たし、世界の真実を目の当たりにし自身の病の隠された謎に驚嘆しながらも、その呪われた運命に臆せず自らを鼓舞し宿命を使命に変え困難に立ち向かって行く。シュウを巡るミサキと侍女のベルトリーチェの女同士の思惑に苦笑(^_^;)想定外の世界観でもファンタジー要素は充分に吟味されている♪剣と魔法のギミックの用い方も発想が面白く、引き込まれて。只、この作品が一年前に出版→2020/07/17
まっさん
24
★★★ 長大な壁で外界を拒絶した人間の国・ィエール。壁の外で建てられた異形の民の国・モール。この二国は長い間表向きでは相互不干渉を貫いていた。そんな中、ィエールの第三王子・シュウは不治の感染病にかかってしまい壁の外に追放されてしまう。未来に絶望する彼だったが、壁の外は思いもよらない環境になっていて…新天地で出会うモール族の文化や生態に驚き、そして異端の美しさを持つ王女・ミサキとの出会い。いつしか彼は人間とモール族が共に生きることこそが希望だと気づいて…ー 「Fate」や「鬼滅の刃」などで有名なufo→2019/08/15
まるぼろ
21
一つの大陸に壁を築いて外界を拒絶して暮らす人間の国ィエール王国と、異形の民が暮らすモール王国がある世界で、ィエールの第三王子シュウはある病に侵され壁の外に追放されてしまうが…と言う所から始まるお話です。とても王道的な物語で面白かったです。シュウの罹ってしまった病に実はモールと密接な繋がりのある真実に繋がっていたり、そんな真実から人間とモール族の共存をミサキ達と共に目指そうとするお話は純粋に楽しかったです。まだまだ大きな謎や其々の思惑からくる展開が待ち受けていそうなので次巻以降どんな話になるのか楽しみです。2019/06/24